チーフスとの対決に意欲を見せるレイブンズRBヘンリー、「今度は俺の番だ」
2024年09月02日(月) 12:39昨シーズン、ランニングバック(RB)デリック・ヘンリーがトレード期限前後に注目を集め、スーパーボウルを目指すボルティモア・レイブンズがヘンリーの獲得に動く可能性があると見られていた。
最終的にテネシー・タイタンズにとどまったヘンリーは、その数カ月後にレイブンズがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームでカンザスシティ・チーフスに敗れる瞬間を、多くの人々と同様に見届けている。
今年3月にフリーエージェント(FA)としてレイブンズに加入することが現実になったことを受けて、プロボウルに4回選出された経歴を持つヘンリーは、シーズン開幕戦でのリマッチに向けて準備を進めている。
前回、両チームが対戦したときに、自分が出場していれば生み出せたはずだと感じていた違いを、ヘンリーは今回の試合で生み出すことを期待しているようだ。
当時、自分がチームに所属していれば、AFCタイトル戦は違った展開になっていたと思うかと質問されたヘンリーは「もちろんだ」と答えている。
「試合を見ながら、俺も出場できたらいいのにと思っていた。でも、今度は俺の番だから、そのチャンスを生かさないと。ものすごい試合になるだろうな。チーフスはいつだって厳しい相手だし、すべての面で安定している。木曜日にきちんと実行できるよう、今週は集中しなきゃいけない」
この5年ほどの間にチャンピオンシップを目指してきたチームのほとんどの選手と同様に、ヘンリーにはチーフスとの因縁がある。
パトリック・マホームズが先発クオーターバック(QB)になってから臨んだ4回のチーフス戦で、ヘンリーは458ヤード、タッチダウン5回を記録したほか、キャリー平均6ヤード以上を2試合でマークしている。また、ヘンリーには2019年シーズンのAFCチャンピオンシップゲームでチーフスに敗れた経験もある。
その試合でチーフス守備陣はヘンリーの記録をキャリー19回、69ヤード、タッチダウン1回、レシーブ2回でマイナス8ヤードにとどめており、ヘンリーにとっては最も爆発力を欠くチーフス戦となった。
昨季、キャリー数とランヤードの両方でNFLトップに輝いたレイブンズは、ランプレーを武器にカンファレンスの第1シードを獲得したにもかかわらず、プレーオフではチーフス相手にランプレーを断念している。
レイブンズがそこでランプレーを実行した回数は、前述のタイトル戦でヘンリーが走った回数よりも少ない。QBラマー・ジャクソンがキャリー8回で54ヤードを記録した一方で、ガス・エドワーズ、ゼイ・フラワーズ、ジャスティス・ヒルは合わせてキャリー8回、27ヤードという記録にとどまっている。
ヘンリーがいれば、わずか7点差で敗れたチームにもっと活力が与えられたのではないかと想像するのは、決してこじつけではないだろう。
そうした考えが、レイブンズが今オフシーズンにヘンリーを獲得する要因の1つになった可能性もある。今後、レイブンズとオールプロ選出経験を誇るヘンリーはタッグを組み、シーズン第1週に行われるチーフス戦で好スタートを切った上で、最終的に彼らを王座から引きずりおろすことができるかもしれない。
その第一歩――そして、ヘンリーが自身の考えを証明する最初の機会――は木曜日に実施される2024年NFLシーズン開幕戦で訪れる。
ヘンリーはチームの雰囲気について「大舞台をかけた争いで負けた相手だから、それがみんなの頭の片隅にあるのは間違いないだろう」と語り、「俺たちは試合に出て、レイブンズらしいフットボールを展開し、勝利をつかむために実行するつもりだけど、みんなの頭の片隅にそれがあるのは確かだと思う。全員が集中して、準備を整えるはずだと確信している」と続けた。
【RA】