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テキサンズ戦でのQBリチャードソンに対する無違反サックに不満を示すコルツHCスタイケン

2024年09月10日(火) 12:33


インディアナポリス・コルツのアンソニー・リチャードソン【AP Photo/Michael Conroy】

インディアナポリス・コルツのクオーターバック(QB)アンソニー・リチャードソンが待望の復帰を果たし、2024年シーズン初戦でいくつかのエキサイティングなプレーを見せた。その一方で、急成長中のQBが絡むプレーに観客が別の意味で息を飲む瞬間も少なくなかった。

たとえば、第1クオーターでリチャードソンがヒューストン・テキサンズのディフェンシブエンド(DE)マリオ・エドワーズから激しいサックを受けた場面。エドワーズはリチャードソンを容赦なく地面に引きずり倒し、頭を地面に叩きつけようとしているかのように見えた。

このプレーでアンネセサリーラフネスに対するフラッグは投げられておらず、コルツのヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンは現地9日(月)にこの判定に不満を口にした。

「あのようなヒットに関しては、クオーターバックが誰であろうと関係ない」とスタイケンHCは報道陣にコメントしたが、それ以上の詳細には踏み込まなかった。

29対27でテキサンズに敗れたこのサンデーゲームを含め、リチャードソンは負傷により、これまで先発した5試合のうち3試合しか最後まで出場しておらず、このプレーでケガを逃れたことに胸をなでおろしているだろう。コルツの2年目QBであるリチャードソンは、ルーキーシーズン中にスクランブル時のタックルで肩を負傷し、シーズン終了となる手術を受けた。昨年は他にも膝の痛みと脳しんとうによって2試合を途中退場している。

身長約193cm、体重約111kgのリチャードソンは、すでにフィジカル面でタフなプレーを数多く経験している。日曜日の試合では第1クオーターで受けたヒットに加えて、第3クオーターにもハードなサックを受けている。リチャードソンは何度もタックルに耐えながら6回のアテンプトで56ヤードを自らの足で稼ぎ、第4クオーターではゴールライン付近で複数のディフェンダーに体当たりされながらも、タッチダウンを決めている。

スタイケンHCは「昨日あったいくつかのプレーについては、あまり細かいことには触れたくないが…まぁ、みなさんも見た通りだ」と述べている。

「われわれはそれらのプレーをしっかりと見直し、対処するつもりだ」

リチャードソンは2024年シーズンの開幕前に、自身のフィジカルなプレースタイルに「問題はない」とし、それを変える必要性も感じていないと話していた。結局のところ、簡単に止められず、NFL屈指の強肩を誇ることがリチャードソンの最大の特徴であり、他のQBとは一線を画す部分でもある。

その能力は日曜日に行われたシーズン第1週の試合でも存分に発揮され、リチャードソンはテキサンズ相手に54ヤード以上のパスを3回成功させた。そのうちの1つはワイドレシーバー(WR)アレク・ピアースにつないだタッチダウンパスで、飛距離は65.3ヤードを記録。これは『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』が記録を取り始めて以来、3番目に長い距離となった。

スタイケンHCはこの若いQBを守るために翌日も細心の注意を払っており、リチャードソンの将来性を考えれば、それはチームにとって賢明な判断と言えよう。

【R】