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契約延長を実現させる前に自分の価値を「最大化」したいとカウボーイズLBパーソンズ

2024年09月11日(水) 14:48


ダラス・カウボーイズのマイカ・パーソンズ【NFL】

ワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムは現地8月26日に新契約を手に入れ、クオーターバック(QB)ダック・プレスコットは9月8日にレギュラーシーズン初戦に臨む数時間前に契約延長に合意した。ダラス・カウボーイズで次に契約延長を実現させるのは、ラインバッカー(LB)マイカ・パーソンズなのだろうか。

オールプロに2回選出された経歴を持つパーソンズは、新人契約の4年目を迎えている。カウボーイズが4月に5年目オプションを行使したことで、パーソンズの契約期間はもう1年残っている状態だ。パーソンズの5年目オプションを行使することは、難しい決断が相次いだオフシーズンにおいて、最も明白な決断だったと言えよう。

カウボーイズのフロントセブンに欠かせない存在であるパーソンズが契約延長を実現させるとき、その契約金額はディフェンダーの中でトップ、あるいはそれに近いものになる可能性が高い。現在、最も高額の年俸を得ている守備選手はサンフランシスコ・49ersのディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサで、その額は3,400万ドル(約48億2,006万円)だ。パーソンズには今すぐに記録的な契約を結ぶ価値があると多くのアナリストが考えている一方で、プロボウルに3回選出されてきたパーソンズ本人は火曜日に、契約を結ぶ前に証明すべきことはまだあると話している。

『GMFB: Overtime(GMFB:オーバータイム)』に出演したパーソンズは「俺としては、フロントオフィスに自分が最高の選手であり、常に最高の状態でプレーできることを証明したいだけだ」とコメント。

「これまでもずっとそうしてきたつもりだけど、自分の価値を証明したいんだ。ジェリー(ジョーンズオーナー)にいくつか勝利をもたらしたい。とにかく自分の価値を最大化して、この選手をキープしないといけないと彼らに思わせたいんだ。この選手はロッカールームでも素晴らしいし、このチームの一員になりたいと考えていて、勝利を重視している、とね」

3シーズンと1試合を通して、パーソンズはすでに新契約を得るにふさわしい活躍を見せてきた。2021年ドラフト1巡目で指名されたパーソンズは、レギュラーシーズンでの51試合でタックル217回、QBヒット94回、タックルフォーロス52回、サック41.5回を記録。この期間においてパーソンズよりサック数が多いのは、ボサ、クリーブランド・ブラウンズのDEマイルズ・ギャレット、ピッツバーグ・スティーラーズのアウトサイドラインバッカー(OLB)T.J.ワットの3人だけだ。

今シーズンにわずか540万ドル(約7億6,554万円)、2025年に2,130万ドル(約30億1,963万円)を受け取る予定のパーソンズは、大型契約を締結する前に、カウボーイズ守備陣におけるプレスコットのような存在として認められるようになりたいとつけ加えている。

パーソンズは「俺がまだやり遂げていないことの1つに、フィールド内外で一貫して最高の選手になるというものがある」と説明。

「それをフロントオフィスやチームメイトに証明したいと思っている。俺は最高の選手や、チームを優勝に導くために必要とされているリーダーになれるってね。それが自分の任務で、そういうふうになれることを示したいと思っている。ダックがリーダーとして素晴らしいことができるとみんなが分かっているように、俺もディフェンス面でそうしたいと思っている」

その点に関して、パーソンズとカウボーイズのディフェンスは順調なスタートを切っている。

カウボーイズは33対17で圧勝したシーズン第1週のクリーブランド・ブラウンズ戦で、相手クオーターバック(QB)デショーン・ワトソンに対してサック6回、インターセプト2回を記録。過去25年間でカウボーイズ守備陣がそうした数字を残したのは4回目のことだった。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、63回のスナップに参加して46回のパスラッシュに臨んだパーソンズは、ゲーム最多9回のQBプレッシャーに加え、QBヒット5回、サック1回をマークしたとのこと。

新守備コーディネーター(DC)マイク・ジマーの下で初めてプレーした試合で、パーソンズはフロント全体になじんでいるように見えた。パーソンズは主にエッジ(スナップ52回)からプレーしたが、ディフェンシブタックル(DT)として9回、インサイドラインバッカー(ILB)としても2回プレーしている。ジマーDCの指揮下で多様性と自由が得られることに興奮しているパーソンズは、次のように話している。

「本当に気に入っている。マイクが自由にやらせてくれるからね。彼は他の選手にもさまざまなポジションを学ばせるという規律をもたらしている。俺たちはキャンプで練習したおかげで、これができるようになった。まずは、自分がやりたいというシンプルな気持ちから始まって、マイクがそれを実現するためのアイデアを与えてくれる。俺が自由に動き回ってガードを越えることを許してくれるし、指示を出さないこともある。“やりたいようにやっていい”と言ってくれるときもあれば、フロントに関して“君が指示を出して動かし、選手たちを配置しろ”と言うこともある。“もし相手がこのフォーメーションで出てきたら、君はこう動いてそこに入ってもいい”と言って自由にやらせてくれる。この数年で感じたことがないほどの自由を与えてもらっているし、お互いに信頼し合っているということもあって、本当に気に入っている」

新契約の有無にかかわらず、パーソンズとカウボーイズ(1勝0敗)は現地15日(日)に行われるニューオーリンズ・セインツとのホーム初戦に向けて、好調を維持することを試みるだろう。

【RA】