現地11日（水）、クリーブランド・ブラウンズのクオーターバック（QB）デショーン・ワトソンが今週新たに起こされた訴訟で明らかになった疑惑を否定した。その訴訟で、ワトソンは2020年のデート中に性的暴行および暴行を働いたとされている。

ワトソンの弁護士であるラスティ・ハーディンは水曜日に発表した声明で「デショーンは月曜日に提出されたジェーン・ドウ（匿名の女性が起こした）訴訟の申し立てを強く否定している」と述べた。

「ワトソンには今回の裁判が進行している間、これ以上のコメントを控えるように求めているが、最終的には彼が潔白を証明できると確信している。適切な時期が来たら、本件について法廷で弁護する準備はできているものの、メディアを通じて弁護を行うつもりはない」

「法的手続きが完了するまで、皆さまには辛抱強くお待ちいただきたい。その間、デショーンはフットボールにエネルギーと集中力を注いでいく」

その後、ワトソンは報道陣の取材に応じ、今回の問題に関するハーディン弁護士の声明に言及した。

「彼があの声明で述べたことは、まさに自分が感じていることや、このプロセスで直面していることと一致している」とワトソンは話している。

申し立てを行った被害者の弁護士であるトニー・バズビーは水曜日に発表した声明で、訴訟を提起するまでの10カ月間にわたってワトソンとの和解を試みていたと明かした。ワトソンは和解交渉については知らされておらず、告発については“すべての人と同じタイミングで知った”と報道陣に話している。

ヘッドコーチ（HC）ケビン・ステファンスキーは水曜日、ワトソンは日曜日に行われるジャクソンビル・ジャガーズ戦で先発を務めると明言。また、報道陣に対してはチームが火曜日に出した声明にある“法的手続きが保障する適正手続きを尊重する”という部分を強調した。

ステファンスキーHCはワトソンの欠場は検討されておらず、今回の申し立てについては事前に知らされていたわけではなかったとつけ加えている。

「われわれは100％ジャクソンビルに集中しており、勝利をつかむ方法を模索しながら、優秀なフットボールチームとのアウェーゲームに100％集中している」とステファンスキーHCは述べた。

現在はフットボールとシーズン第2週の試合に集中しようとしていると水曜日に報道陣へ語ったワトソンは、こうコメントしている。

「大切なことを大切にし続けることを重視している。ここに来るときは、可能な限り最高のクオーターバックであること、ゲームプランに従うこと、そして勝利をつかめるように先週よりも良い状態になることに集中している」

ヒューストンで月曜日に起こされた新たな民事訴訟では、ワトソンが自身の体を露出してマッサージを要求し、性的暴行を加えた後、抵抗した被害者にアパートから追い出されたとされている。ワトソンは当時、ヒューストン・テキサンズに所属していた。

『NFL Network（NFLネットワーク）』のトム・ペリセロは火曜日に、今回の件について調査を進めているリーグは、刑事告発がなされていないことから、ワトソンをコミッショナーの除外リストに登録することはないと報じている。

2022年8月、NFLはマッサージセラピーのセッション中に性的不品行を働いたと20人以上の女性から告発されたワトソンに対し、リーグの個人行動規範に違反したとして11試合の出場停止処分と500万ドル（約7億1,413万円）の罰金を科した。

ワトソンは2022年に24人の女性のうち23人と内々に和解。ワトソンは以前、すべての不正行為を否定し、女性との性的行為はすべて同意の上だったと主張していた。2022年、テキサス州の2つの大陪審は10人の女性が起こした刑事訴訟について、ワトソンの起訴を断念している。

NFLは復帰の条件として、ワトソンに診断と治療を受けることを義務づけた。

ワトソンは水曜日、新たな訴訟が起こされた後にブラウンズの組織やファンが自身のことを信じるべき理由は何かと問われ、こう答えている。

「ファンや、この建物の外にいる人たちの代弁はできない。だけど、（オーナーの）ハスラム家やA.B.（ジェネラルマネジャー／GMアンドリュー・ベリー）といった人たちからは毎日のように、サポートする、味方になる、君には可能な限り最高のクオーターバックになることに集中してもらいたい、と言ってもらっている。俺にできることは、真実を話し、彼らに真実を伝えることだけだ。彼らは俺の弁護チームやこのプロセスに関わったすべての人たちと話し合い、決断を下さなければならなかった。その決断は、俺にフランチャイズクオーターバックとして参加し、チームの勝利に貢献する機会を与えることだった」

【RA】