外部の雑音を締め出そうとするジャイアンツQBジョーンズ、「大事なのはこのチームの人たちだけ」
2024年09月12日(木) 12:19シーズン第1週の試合で不本意なパフォーマンスに終わったニューヨーク・ジャイアンツのクオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズ。すでに多くの人々が、ジャイアンツがクオーターバックの交代を検討するのは時間の問題だと見ている。
ミネソタ・バイキングスに28対6で敗れた現地8日(日)の試合で、2つのインターセプトを犯し、第4クオーターには2度もレッドゾーンに到達しながら得点を挙げられず、パサーレーティングは44.3という結果に終わったジョーンズは、外部の雑音に耳を傾けるつもりはないと言う。今は、そんな余裕がないということだ。
「何度も言っているけど、俺にとって大事なのはこのチームの人たちだけだ」とジョーンズは水曜日に話している。
「ここにはたくさんのサポートがあるし、優秀なコーチ陣、そして素晴らしいチームメイトがいる。外部の人たちの意見や考え、彼らの視点や観察したことは、俺にとって重要ではない」
ジョーンズがコメントした前日に、バイキングスのラインバッカー(LB)ジョナサン・グリーナードが、開幕戦でジャイアンツが観客からブーイングを浴び、ジョーンズが苦戦していた際に、バイキングスのディフェンダーたちは“少し彼のことを気の毒に思い始めていた”と述べている。
ジョーンズが外部の批判や雑音に少しでも耳を傾けるとすれば、それは本人にとって何のプラスにもならない。すでに困難に直面している中で、ネガティブな要素が加われば、状況はさらに悪化するだろう。
NFLのクオーターバックというポジションが世界に32枠しかない事実が、この現実の厳しさを物語っている。特に結果が振るわないとき、クオーターバックが批判の的となるのは避けられない。現代のNFLを取り巻く環境、とりわけニューヨークという大都会では、ファンの忍耐力は限られている。ジョーンズにできることは、改善に向けて努力し続け、それが起用につながることを願うのみ。
先発の座を守るためにプレーしているのかと問われたジョーンズは、こう答えている。
「俺は試合に勝つためにプレーしている。チームを率いて、得点し、試合に勝つ。俺の焦点は常にそこにある。自分にはそれができると確信しているし、やらなければならない。そして、ただこなすのではなく、うまくやらなければならない」
ジョーンズはこれまでに出場機会を失った経験はあるものの、それはパフォーマンスによるものではない。昨シーズン、負傷によって6試合を欠場したジョーンズは、その間に代わりに出場したトミー・デヴィートが予想外の活躍を見せ、メットライフ・スタジアムを沸かせる様子を目の当たりにしている。その後、ジャイアンツは先行きが不透明なオフシーズンに突入し、ファンの間ではクオーターバック交代を求める声が多く上がっていた。
そんな混乱の中でジョーンズは先発の座を勝ち取ったものの、2024年シーズンはすでに不安定なスタートとなっている。疑念を払拭するプレーを披露するまでは、ジョーンズに対するプレッシャーは高まる一方だろう。しかし、それができる保証はどこにもない。
パフォーマンスが悪ければ先発から外れる可能性について聞かれ、ジョーンズは「自分の仕事をし、良いプレーをすることに集中しているし、それができると確信している」と返している。
ジャイアンツのシーズン第2週の相手は、昨シーズンに1試合あたりの被ヤード数でリーグ最下位となり、今シーズンもさっそくタンパベイ・バッカニアーズに37得点を許しているワシントン・コマンダース。ジョーンズにとっては、いくらか楽な戦いなるかもしれない。しかし、このチャンスをものにしなければ、次に待ち受けるのはクリーブランド・ブラウンズ、ダラス・カウボーイズ、シアトル・シーホークス、シンシナティ・ベンガルズといった強豪チームだ。
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