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手首の状態は良好でディープパスに支障なしとベンガルズQBバロウ

2024年09月12日(木) 16:32


シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Emilee Chinn】

今シーズンのシンシナティ・ベンガルズには、どこか覚えのある感触が漂っている。

ベンガルズはシーズン開幕から苦戦しており、クオーターバック(QB)ジョー・バロウの健康状態についても懸念が広がっているが、本人はすべて順調だと言い切った。

ベンガルズがシーズン第1週でニューイングランド・ペイトリオッツに敗れた試合中に、バロウが手首を動かしていた映像が公開され、不安や議論が巻き起こったため、バロウ本人が現地11日(水)にこの懸念に対応している。

バロウは記者団に対して「ああ、あれはいつもやっていることだ」と話し、次のように続けている。

「ケガから復帰する時は、いつも関節を柔らかく保つようにしているんだ。靱帯(じんたい)のケガにはそういうことが必要。動かさないと、動きが失われてしまうからね。だから、俺はいつも手首を動かして、柔らかく保って、本来あるべき動きを維持するようにしている。だから、これからも続けると思う。家でも、ここでも、いつもやっていることだ」

日曜日に16対10でペイトリオッツに番狂わせの敗北を喫したことで、ベンガルズは3年連続のシーズン第1週敗戦を経験している。昨年、ベンガルズはシーズンの開始時に0勝2敗と出遅れたが、その原因の1つは、バロウが明らかにふくらはぎの負傷に苦しんでいたからだ。それでも、バロウはそのケガで試合を欠場することはなかった。しかし、その後、手首の靱帯を断裂したため、バロウは昨シーズンのラスト7試合を欠場している。

トレーニングキャンプにフルで参加してきたバロウだったが、今シーズンはこれまで4回出たベンガルズの故障者レポートのすべてで、右手首の問題に対処しつつのフル参加と記載されていた。

それでも、バロウは手首の状態が良くなってきていると感じているようだ。

2022年にプロボウルに選出されたバロウは「調子はとてもいい。今週は先週よりもいい状態だし、さらにその前の週よりも良くなっているから、どんどん良くなってきているよ」とコメント。

とはいえ、ペイトリオッツに対するバロウのパフォーマンスは、その名を冠した“ジョーイ・フランチャイズ”らしいものとは言えなかった。バロウはパス29回中21回成功で164ヤードをマークしたものの、タッチダウンはなく、1回のパスあたりの平均獲得ヤードはわずか5.6ヤードにとどまっている。ダウンフィールドへのパスがほとんどなく、ドロップバック35回中6回しかプレッシャーを受けていない。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、これはバロウのキャリアの中で3番目に低いプレッシャー率(17.1%)だったという。それにもかかわらず、この状況を結果につなげることはほとんどできておらず、『Next Gen Stats』によれば、10ヤード以上のパスを試みたのはわずか6回だったとのこと。

しかし、バロウは手首のせいでディープパスが制限されているわけではないと強調し、「いや、まったくそんなことはない」と話している。

ベンチに座ったバロウがゲータレードのボトルをどのように持ち上げて飲んだかまで憶測の対象になるほど、バロウの手首の状態に対する注目は高まっている。

「変な持ち方をしたかな? 分からない。俺はただ水を飲んだだけだ。そんなものを見たかも、誰が何を言っているのかも分からない」

バロウとベンガルズにとって、立ち上がりの遅さとケガの心配はあまりにもおなじみの課題だ。

バロウとベンガルズは次戦で、宿敵カンザスシティ・チーフスと対戦する。現地15日(日)に行われるこの試合で、バロウとチームがどのようにプレーするかによって、バロウの手首やパフォーマンスに関する疑問や懸念が続くかどうかが決まりそうだ。

【KO】