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ドルフィンズQBタゴヴァイロアが脳しんとうでビルズ戦を途中離脱

2024年09月13日(金) 15:13


マイアミ・ドルフィンズのトゥア・タゴヴァイロア【AP Photo/Rebecca Blackwell】

現地12日(木)夜に行われたバッファロー・ビルズ戦の後半に、マイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアが脳しんとうを起こし、すぐに試合から除外された。

タゴヴァイロアはフィールドから退場した後もハードロック・スタジアムのロッカールームにとどまり、病院には行かなかった。フィールド上とロッカールームでタゴヴァイロアと話したドルフィンズのヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルは、タゴヴァイロアは“元気な様子だった”と明かしている。

タゴヴァイロアのケガに対して最初に思ったことは「心配だった」と述べるマクダニエルHCは、こうつけ加えた。

「ただ彼のことが心配だったんだ。絶対に目の当たりにしたくない状況で、目にしないことを願う」

ドルフィンズのフランチャイズクオーターバックであるタゴヴァイロアは、過去に2度脳しんとうで戦線離脱した経歴があるため、今回の件はなおさら恐ろしいものとなっている。タゴヴァイロアは金曜日にさらなる検査を受ける予定だが、心配するマクダニエルHCの頭の中では、いつ復帰できるかというスケジュールは最優先事項ではなかった。

マクダニエルHCは「復帰時期のことなんてまったく考えていない。ただ評価をしっかり行い、他の選手たちと同じようにチームメイトのことを心配しているだけだ。明日にはさらに詳しい情報が得られるだろうから、そこから日々の状況を見ながら対応していくつもりだ」とコメント。

第3クオーター残り4分24秒の時点で、6ヤードのスクランブルで敵陣7ヤード地点まで進んだ際、タゴヴァイロアは頭を下げてビルズのセーフティ(S)ダマー・ハムリンの右腕にぶつかった。

26歳のタゴヴァイロアはすぐに起き上がることができず、腕が不自然な形で曲がっていた。フィールド上でマクダニエルHCを含むスタッフの手当を受けたタゴヴァイロアはその後、自力で歩いてロッカールームへ向かっている。

ビルズ戦の残りの時間には、タゴヴァイロアに代わってバックアップQBのスカイラー・トンプソンが出場。タゴヴァイロアは145パスヤード、タッチダウン1回、インターセプト3回という成績でその試合を終えた。

2022年シーズン中、タゴヴァイロアは脳しんとうの影響で5試合を欠場しており、その中にはポストシーズンの試合も含まれている。2022年シーズン第4週にはシンシナティ・ベンガルズとの対戦中にフィールドから担架で運び出され、続く2週間を欠場。その年のクリスマスには、グリーンベイ・パッカーズ戦で再び脳しんとうを起こし、そのままシーズンを終えることになった。

2023年シーズンには、タゴヴァイロアはうまく受け身を取るために柔術のトレーニングを取り入れるなど、頭部外傷を避けるための準備を怠らなかった。その結果、自己最高のパフォーマンスを発揮したタゴヴァイロアは、4,624パスヤード、タッチダウン29回、インターセプト14回をマークし、ドルフィンズを2年連続でポストシーズンに導いている。2020年NFLドラフト全体5位で指名されたタゴヴァイロアは今オフシーズンに、4年2億1,240万ドル(約299億4,202万円)の延長契約にサインし、自身初となる契約延長を獲得していた。

長期契約を結んだ最初のシーズンの2試合目にして、タゴヴァイロアの健康状態は今シーズンだけでなく、今後のシーズンにおいても、再び大きな懸念材料となっている。

マクダニエルHCは「私はただ彼のことが心配なんだ。適切な情報がそろった時には彼自身が判断を下すだろう。ただ、それは日々の健康状態次第だ」と述べた。

【KO】