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序盤の苦戦に対する不満を脇に置き、「試合に勝てばそれでいい」とコルツWRピットマン

2024年09月29日(日) 14:08


インディアナポリス・コルツのマイケル・ピットマン【NFL】

インディアナポリス・コルツのワイドレシーバー(WR)マイケル・ピットマンはチーム内で最も多くターゲットになることに慣れている。

2024年シーズン最初の3試合でもチーム最多のターゲット数を記録しているピットマンは、これまでに合計で20回を記録してきた。

では、ピットマンが慣れていないことは何なのか。それは、ターゲットになる機会がほとんど成果につながっていないことだ。ピットマンはそれが自分自身やチームの勝利という目標に影響を及ぼさないようにしなければならないと認めている。

『FOX59(フォックス59)』のマイク・チャペルによると、ピットマンは「ああ、それに打ち勝たないといけない。影響を受けたら、プレーが悪くなってしまうからね」と話したという。

「やりすぎてしまうこともある。それに打ち勝って、チームスポーツだということを理解しなければならない。試合に勝てばそれでいいんだ。(フラストレーションは)脇に置いておかないと」

「もちろん、俺たちはもっとやりたいと思っている。俺自身も、もっとたくさん活躍したい。でも、求められていることをきちんと遂行して、とにかく良いチームメイトになるべきだ」

シーズン序盤の現時点で、ピットマンはターゲット数でコルツ内2位に立つWRアレク・ピアース(12回)のほぼ2倍の数字をマークしている。

ピットマンは20回のターゲット中11回をキャッチして88ヤードを稼いできた。そのキャッチ平均ヤード(8.0ヤード)はキャリア最低の記録と1.3ヤードの差だ。また、現在のキャッチ率(55.0%)は、キャリア最低の数字を残した2020年のルーキーシーズンよりも10.6%低い。

ピットマンの成績は全体的にキャリアの平均値を大きく下回っている。言うまでもなく、キャッチ109回で1,152ヤードを記録し、キャリア最高の成績を残した昨シーズンと比べても低迷している。ピットマンは昨季の活躍が認められ、このオフシーズンに3年7,000万ドル(約99億5,092万円)の契約延長を実現させた。

ピットマンは昨シーズン、5つの試合で現在の3試合の合計獲得ヤード数を上回っており、そのうちの1つはクオーターバック(QB)アンソニー・リチャードソンがルーキーとして初めて先発を務めた試合だった。

しかし、今季はリチャードソンが精度に大きな問題を抱えていることから、ピットマンへのパスはあまり通っていない。2023年シーズンにケガでわずか4試合しか先発できなかったキャリア2年目のリチャードソンは、今季のいずれの試合もパス成功率で50%を上回っておらず、リーグ最多のインターセプト(6回)を喫している。

リチャードソンのスクランブルや、ランニングバック(RB)ジョナサン・テイラーの安定した貢献により、毎週チームとして100ランヤード以上を記録しているコルツは、ランプレーでより多くの成功を収めていると言えよう。

今季初白星を挙げたシーズン第3週のシカゴ・ベアーズ戦でもランプレーの比重が大きく、コルツのオフェンスは20回のパスプレーに対して33回のランプレーを実行していた。

時にはそれが勝利の方程式になることを理解しているピットマンは、次のように話している。

「(カンザスシティ・チーフスのタイトエンド/TE)トラビス・ケルシーが一番よく言い表していたと思う」と語ったピットマンはこう続けた。

「今の自分たちのチームだと、利他的にならないといけない。ただ、勝つために必要なことをやるということを理解して、それが何でもやるだけさ」

「それがパス攻撃になる試合もあれば、ラン攻撃になる試合もある。とにかく、試合に勝つことが大事だ。試合に勝っている限り、ひたすら集中して前に進むだけだ」

ピットマンは現在の停滞を解消するためのチャンスがまだ残されていることも理解している。多くの試合が控える中、コルツは競争力を保つための最適なバランスを見つけ出すだろう。そして、それが指揮を執るリチャードソンにとって快適な状況につながることが期待されている。

そうなれば、これまでに何度も変化に適応し、成果を出す能力を示してきたキャリア5年目のピットマンにとっても、より良い日々につながる可能性がある。

「俺たちはただじっと耐えている」とコメントしたピットマンは「日々、成長にコミットしているし、チャンスはいずれ訪れる。そのときに、俺たちはそれを最大限に生かさないといけない」と続けた。

【RA】