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膝のケガから復帰も、「確実にまだ問題が残っている」とパッカーズQBラブ

2024年10月01日(火) 11:52


グリーンベイ・パッカーズのジョーダン・ラブ【AP Photo/Morry Gash】

グリーンベイ・パッカーズのクオーターバック(QB)ジョーダン・ラブは復帰戦で大量のタッチダウンを決めた一方で、数多くのインターセプトを喫し、そして、惜しくも逆転勝利を果たすことができなかった。

現地9月29日(日)、ランボー・フィールドで行われた地区ライバルのミネソタ・バイキングスとの対戦で、前半に28対0ものリードを許したパッカーズは、そのあと追い上げを見せるも、31対29で惜敗。MCL(内側側副靭帯/ないそくそくふくじんたい)を捻挫して2試合を欠場していたラブは、今回の試合で復帰を果たした。試合後、ラブは膝のケガに起因する問題がまだ残っていると明かしている。

『ESPN』によると、ラブは「どんどん良くなっていくことを願っているけど、今の時点では確実にまだ問題が残っている」と語ったという。

「フットボールではよくあることだ。俺たちはフィジカルなスポーツをしているから、ケガはつきものだし、そういう問題を乗り越えていかないといけない」

ラブの精度は試合を通して波があり、普段なら成功させるはずのパスを何度か失敗していた。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、試合の前半では、10エアヤード未満のパスを12回中9回成功させ、獲得ヤードは59ヤード(アテンプト平均4.9ヤード)にとどまっていたが、後半では生産性を高め、10エアヤード未満のパスを16回中14回成功させて117ヤード(アテンプト平均7.3ヤード)、タッチダウン2回を記録したとのこと。また、ラブは10エアヤード以上のパスを23回中8回成功させ、そのうち3回でインターセプトを喫している。

ラブはキャリアハイとなる54回のパスを投げ、そのうち32回を成功させて389ヤード、タッチダウン4回、インターセプト3回を記録した。

試合の流れはマット・ラフルアーHC(ヘッドコーチ)のオフェンスがリズムに乗る余裕を与えなかった。パッカーズは序盤4回のドライブを、フィールドゴール失敗、インターセプト、フィールドゴール失敗、インターセプトで終えている。その結果、バイキングスに28対0と大きく引き離されたパッカーズは、急いで追い上げなければならなくなった。

ラフルアーHCは「50回もパスを投げることになるとは想定していなかった。どの試合に向けてもそんな計画を立てたことはない。通常、そういう試合になるのは自分たちの思い通りにいっていないときだろう」と述べている。

ラブは確実に落ち着きを取り戻していき、リードを守ろうとしていたバイキングスが守りを固める中でフィールド全体を使って攻撃を展開したが、第4クオーターにおけるインターセプトと、タイトエンド(TE)タッカー・クラフトのファンブルが、追い上げの妨げとなった。

ラフルアーHCはラブについて「彼はどんどん安定していっているように見えた」と振り返っている。

「私たちはいつもより多く爆発的なプレーができたが、それは相手が2シェルの守備を敷いているときには難しいことだ。だが、私はすべての試合から多くの良い教訓が得られると思っている」

シーズン第1週に見舞われたケガの様子を踏まえると、ラブの欠場がたった2試合にとどまったのは幸運だった。復帰戦の序盤はパッカーズ全体にとって最悪な展開となり、パスやフィールドゴール、タックル、カバレッジのアサインメントなど、さまざまな部分でミスが相次いだほか、複数のペナルティも科されている。そうした状況を考慮すれば、ラブが調子を取り戻す中で試合を盛り返せたことは、今後のパッカーズにとって良い兆候だと言えよう。

パッカーズはこの5シーズンで4回プレーオフに進出している。2023年シーズンは2勝2敗でスタートした後に2勝5敗となったが、最終的には9勝8敗を収めてプレーオフに進出。ディビジョナルラウンドまで勝ち進んだものの、そこでサンフランシスコ・49ersに敗れた。

【RA】