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選手の安全対策革新によってNFLのプレシーズン中の脳振とうが記録的少なさを達成

2024年10月05日(土) 20:31


NFLロゴ【NFL】

ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は現地4日(土)、2024年プレシーズンの負傷データを発表した。フルのプレシーズンとしては脳振とうの数が過去最も少なかったことが明らかになっている。主な結果の概要は以下の通り。

◆2015年に記録が始まって以来、練習と試合での脳振とうの回数が最低(44回)を記録
◆ガーディアンキャップ義務化セッションと義務化前の平均比較で、ガーディアンキャップを着用した選手の脳振とうが50%近く減少
◆下肢の捻挫はおおむね25%低下
◆プレシーズンのキックオフでは70%がリターンされ、リターンの負傷率は32%減少、ランとパスプレーの負傷率により近づいた
◆選手の99%近くがトップパフォーマンスのヘルメットを使用

脳振とう数が史上最低を記録

脳振とうを減らそうという長期的、全体的アプローチに取り組んできたことによって、プレシーズン中の脳振とうの数は歴史的少なさを記録した。その戦略には、ルール変更、脳振とうを引き起こす出来事をよりよく理解するためのリサーチ、適切な技術に関する教育、ヘルメットの安全性改善とガーディアンキャップの義務化拡大が含まれる。脳振とうの発生数44回というのは、2023年の数値から24%減少しており、2017年の91回と比較すると半分以下になっている。

「練習、技術、ルールの変更と、われわれがかつて見たことがないベストパフォーマンスを発揮するヘルメットの開発につながったリサーチへの充実した投資の結果として、プレシーズンの脳振とうは引き続き減少を続けている」と選手の健康と安全を監督するNFLの取締役副社長、ジェフ・ミラーは述べた。「まだやるべきことはあるが、選手の安全性は進歩しており、今シーズンもこの傾向が続くことを願っている」

「ゲームをより安全なものにするというわれわれの努力にフィニッシュラインはないものの、このプレシーズンの負傷データは、選手の安全に向けたリーグの計画的アプローチが結果をもたらし続けていることの1例だ」とNFLメディカルオフィサーのアレン・シルズ医師は述べた。「われわれはゲーム周りに安全な文化を作り上げることにコミットしており、このプレシーズンはその方向へのまたポジティブなステップとなった」

下肢のケガに関する進歩

プレシーズンでの下肢のケガを減らそうという数年にわたる戦略は2024年も継続されており、2023年には持続的な減少が見られていた。リーグは引き続きその進歩を追跡し、選手たちがトレーニングキャンプのスタートで徐々にフットボール活動に復帰し、インシーズンのパフォーマンスに近づいていくことでケガのリスクを減少させる義務化されたプレシーズンの順応戦略の成功を追跡していく。

プレシーズンの負傷データはその義務化された段階的強化ピリオドの正しさを裏付けており、クラブごとに負傷の減少を目的として議論した戦略を組み合わせることによって、引き続き優位な影響が出ている。2022年に順応ピリオドが導入されて以来、下肢の捻挫は2021年のプレシーズンと比較して2024年には27%減少している。今プレシーズンのACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)断裂は9シーズンの平均より少なく、アキレス腱の断裂は2023年より少なくなって、9シーズンの平均と同程度だった。

キックオフルールの変更によってアーリーリターンが増加傾向

今年のプレシーズン負傷データは、新しいダイナミックキックオフルールを初めて反映したものである。新ルールによってプレシーズンでキックオフの70%がリターンされ、プレーでの選手のスピードはおおむね20%減少した。リターンの負傷率は32%減少し、ラン・パスプレーの負傷率により近くなっている。

ヘルメット採用率にさらなる前進

今シーズン、選手が使用可能なヘルメットモデルのうち5つが、リーグで過去に使用されたどのヘルメットよりも優れた性能を持つとの検査結果が出ている。記録的な12種類の新ヘルメットが今シーズンは使用可能となっており、その中には8つのポジション専用ヘルメットモデルが含まれている。

選手の99%近くがトップパフォーマンスのモデルを着用しており、250人以上の選手がヘルメットとガーディアンキャップと併用した際と同等――ケースによってはそれ以上――のプロテクションを提供するヘルメットを使用した。これらのヘルメットを着用する選手は練習でガーディアンキャップの着用を免除される。

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