OLBレディックにホールドアウトを終わらせるよう呼びかけるジェッツオーナーのジョンソン
2024年10月09日(水) 16:172024年シーズン最初のヘッドコーチ(HC)の交代による混乱が続く中、ニューヨーク・ジェッツはアウトサイドラインバッカー(OLB)ハサン・レディックとの交渉でも行き詰まっている。
ジェッツのオーナーであるウッディ・ジョンソンは、ホールドアウトが解決することを期待してレディックにチーム施設へ来るよう呼びかけた。
現地8日(火)、ロバート・サラーHCの解雇に関する記者団との『Zoom』会議中に、ジョンソンは次のように述べた。
「ハサン、車に乗って、州間高速道路95号線を走ってニューヨーク・ジェッツに来てくれ。そこで会って、チーム施設までエスコートするよ。君はここですぐに馴染み、愛され、温かく迎えられるだろう。われわれと一緒に素晴らしいことを成し遂げようではないか」
ゴッサム(ニューヨーク)が激動の一日を送る中、ジョンソンのレディックに関する即興のコメントは、奇妙な瞬間を生んだ。それでも、オーナーは活動を休止しているレディックがいずれチームに合流することを期待している。
ジェッツは3月末にフィラデルフィア・イーグルスからレディックを獲得したが、レディックは新たな契約が成立しない限りチームには合流しないとしており、その膠着状態は10月に入っても続いている。レディックは現契約の最終年で1,425万ドル(約21億1,028万円)を受け取る予定だ。
レディックはアリゾナ・カーディナルス、カロライナ・パンサーズ、そしてイーグルスでプレーし、4シーズン連続で2桁のサックを記録している。また、イーグルス在籍中には2年連続でプロボウルにも選出された。しかし、契約に対する不満がトレードの原因となり、その背景を考えれば、ジェッツとは前もっと新契約や契約延長の交渉が行われるのが自然な流れだと思われた。だが、事態は何も進展せず、レディックはオフシーズンからレギュラーシーズンが始まってもなお、罰金を払い続けてでもチームの活動に参加するつもりはないようだ。
ジョンソンにとって、この状況は25年間のオーナー歴の中でも前例のない事態だ。
「こんなことは見たことがない。私より長くこの業界にいる君もそうだろう」とジョンソンは『ESPN』のリッチ・シミニに話している。
「誰もこんな状況は見たことがないはずだ。実際に何が起こっているのかを理解しようとするには、心理学者か何かの専門家でもないと難しいだろう。彼がチームに来てくれることだけを願っているよ」
29歳でトレードされ、シーズン第4週に30歳を迎えたレディックのホールドアウトは、時おり見過ごされることがあり、とりわけ火曜日はサラーHCの解任報道に押されて大きく取り上げられることはなかった。現在、守備コーディネーター(DC)のジェフ・ウルブリッチが暫定ヘッドコーチを務め、チームはバッファロー・ビルズとのマンデーナイトゲームに向けて再スタートを切る。
これを機に、レディックの前例のない状況にも何らかの進展があるかもしれない。なにしろ、ジョンソンがシーズン中にヘッドコーチを解任したのは今回が初めてだからだ。
「彼がここに来れば、歓迎ムードに包まれたロッカールームが待っているし、すぐに馴染めるだろう。でも、まずは彼が来なければ始まらない」とジョンソンはコメントしている。
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