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ホールドアウト中にジェッツからの1年契約オファーを辞退していたOLBレディック

2024年10月14日(月) 09:39


ハサン・レディック【AP Photo/Matt Slocum, File】

ニューヨーク・ジェッツとアウトサイドラインバッカー(OLB)ハサン・レディックの現在進行中の物語は今週、レディックがエージェント企業と決別したことで思いがけない展開を見せた。それは、次第に異常性が増している状況の中で起こった、最新の奇妙な出来事だと言えよう。

そこに収束の兆しはなさそうだ。

しかし、情報筋によると、シーズン序盤にはレディックが十分に満足できるような内容に再編された1年契約が提示され、ホールドアウトが終了するように見えたタイミングがあったという。

レディックの元エージェントである『CAA』とジェッツの経営陣との間で、契約の詳細はほぼ決まっていたとのこと。数百万ドルの罰金を支払う必要があるレディックには、罰金分を補填し、当初の予定よりも多くの収入を稼ぐ機会が得られる契約が提示されていた。

両者は友好的な解決が実現し、レディックがジェッツでプレーし、失ったお金を取り戻し、コーチ陣がレディックにとって最適だと考えているディフェンスで2024年に活躍してオフシーズンに再び契約締結の機会を得られると考えていた。しかしながら、レディックはその契約へのサインを拒否している。

その時点で、ジェッツにはレディックが現れることを期待しながら前進する以外に選択肢がなくなった。一方、レディックは明確な勝算がないにもかかわらず、単純に姿を現していない。

NFL屈指の報酬を誇るパスラッシャーになれる長期契約を望むレディックは、ジェッツからのオファーに抵抗したが、現時点でそのような契約を提供する市場はないようだ。

レディックは今シーズンに1,425万ドル(約21億2,651万円)を受け取る予定で、フィラデルフィア・イーグルスとのトレードでジェッツに獲得された際には複数年契約を希望していた。一方、ジェッツは1年契約を提示し、その契約を全うしたレディックが2025年にフリーエージェント(FA)になることを視野に入れている。

現在もホールドアウトしている唯一のNFL選手であるレディックが、アクルードシーズンを得るためにはシーズン第13週までに集合しなければならない。そうしなければ、レディックの契約は停止され、来年も同じ状況が続くことになる。

レディックには、より原則的な立場をとって、フットボールから離れるという選択肢もあった。

先週、ジェッツのオーナーであるウッディ・ジョンソンはヘッドコーチ(HC)を務めていたロバート・サラーの解雇について説明するための記者会見で、レディックに姿を現すよう強く求めている。

「ハサン、車に乗ってI-95を走ってニューヨーク・ジェッツまで来てくれ。そうすれば、われわれが迎えに行って、建物の中までエスコートする。すぐに溶け込めるはずだ」と述べたジョンソンは「ここを気に入るだろうし、歓迎されていると感じるはずだ。そして、われわれと一緒に素晴らしい成果を達成できるだろう」と続けた。

現状を一言で表すよう求められたジョンソンは「これは今まで見たことがないような状況だ。あなたたちは私よりもずっと長くここにいるだろうが、こんな状況を見たことがある人はいないと思う。実際に何が起こっているのかを理解しようとするには、心理学者のような視点と他の要素を併せ持つ必要があると思う」と話している。

ジョンソンはレディックが現れたら両手を広げて歓迎するつもりだと語った。

【RA】