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【2016年シーズン】第10週の見どころ

2016年11月10日(木) 16:42

第49回スーパーボウルで対戦したシアトル・シーホークスとニューイングランド・ペイトリオッツ【AP Photo/Matt Rourke】

シーズンも後半戦に突入し、プレーオフ出場権をかけた戦いがより一層激しくなってきた。ここまでニューイングランド・ペイトリオッツ(7勝1敗)、オークランド・レイダース(7勝1敗)、ダラス・カウボーイズ(7勝1敗)の3チームがリーグ最多の7勝を誇っており、その背中を追うのが現在6勝を挙げているカンザスシティ・チーフス(6勝2敗)、デンバー・ブロンコス(6勝2敗)、アトランタ・ファルコンズ(6勝2敗)だ。中でも最も接戦を繰り広げているのがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区で、4チーム中3チーム(レイダース、ブロンコス、チーフス)が6勝以上を収めており、地区合計23勝はリーグのどの地区よりも多い合計勝利数となっている。

直近4週間に渡り、7試合以上が延長戦にもつれ込むなど、接戦が多い今シーズン。第9週まで4週連続で、最低でも1試合が延長戦に突入している。今季5勝のデトロイト・ライオンズは勝利した試合すべてにおいて第4クオーターに逆転を果たしている。そのライオンズは先週末、敵地でミネソタ・バイキングスと対決し、キッカー(K)マット・プラターが第4クオーター終了と同時に58ヤードキックを成功させて試合を同点にし、延長戦ではクオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードからの28ヤードパスをワイドレシーバー(WR)ゴールデン・テイトがつないでタッチダウン、接戦に終止符を打った。

第10週はクリーブランド・ブラウンズ対ボルティモア・レイブンズのAFC北地区所属チーム同士の対決で幕を開ける。昨季の第5週では延長戦にもつれながらも33対30でレイブンズを下したブラウンズは、この試合でも昨年と同様に白星を挙げ、今季初勝利を手に入れたいところだ。対するレイブンズは第9週にピッツバーグ・スティーラーズを下し、スティーラーズと同率で北地区のトップに躍り出ており、この一戦に勝利して首位をキープしたい。

現在4連勝中のカンザスシティ・チーフスは昨年のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)王者であるカロライナ・パンサーズと敵地で対決する。チーフスのアウトサイドラインバッカー(OLB)ディー・フォードは、リーグ3位タイの9サックを記録しており、ここ2試合だけで5.5サックを決める大活躍。パンサーズは先週末に13対10でロサンゼルス・ラムズを下し、着実に調子を上げてきている。

アウェーに乗り込み、フィラデルフィア・イーグルスと激突するQBマット・ライアン率いるアトランタ・ファルコンズは、パスでリーグ最多の2,980ヤード、23タッチダウンをマークしているライアンが先週行われたタンパベイ・バッカニアーズ戦でも、344ヤード、4タッチダウンと大暴れし、今季MVP候補の1人に躍り出た。ライアンの相棒となるWRフリオ・ジョーンズもリーグ最多の970ヤードをキャッチしている。対するイーグルスは今季ホームで3勝0敗の戦績を誇っており、プレーオフ出場の望みをつなぐためにも負けられない一戦だ。

RBジェイ・アジャイの活躍もあり、現在3連勝中のマイアミ・ドルフィンズは敵地でサンディエゴ・チャージャーズとの一戦に挑む。ここ3戦合計で529ヤードを走っているアジェイと、先週末のテネシー・タイタンズ戦で196ヤードを走ったRBメルビン・ゴードンの一騎打ちには注目だ。

QBダック・プレスコットとRBエゼキエル・エリオットの新人コンビの目覚ましい活躍ぶりで現在7連勝中のダラス・カウボーイズは、敵地でピッツバーグ・スティーラーズと対決。第9週のブラウンズ戦ではプレスコットが3タッチダウンパスを投げ、エリオットが2タッチダウンランを走るなど、驚異的な勢いで成長を遂げている2人。1試合で新人QBが3タッチダウンパスを通し、新人RBが2タッチダウンランを走ったのはNFL史上たった2回しかなく、1948年シーズンのニューヨーク・ジャイアンツ以来のことだ。

第9週のマンデーナイトフットボールではバッファロー・ビルズの守備陣を相手に108ヤード、2タッチダウンをマークする大活躍を見せたTEジミー・グラハムがシアトル・シーホークスの勝利に貢献。グラハムが本調子を取り戻したのはシーホークスの攻撃陣にとって心強いニュースとなったはずだ。バイウイークを経てシーホークスと対決するニューイングランド・ペイトリオッツは現在AFC東地区の首位を独走。最後にペイトリオッツとシーホークスが対決したのは2015年2月1日に行われた第49回スーパーボウルということもあり、前戦で悔しい負け方をしたシーホークスはリベンジに燃えているはずだ。

第10週のマンデーナイトフットボールはシンシナティ・ベンガルズ対ニューヨーク・ジャイアンツの一戦。WRのA.J.グリーンはリーグ最多レシーブ数の59回を誇るエリートプレーヤーであり、グリーンが記録しているレシーブ1試合平均112.0ヤードの数字もまた、リーグ最多となっている。ジャイアンツのQBイーライ・マニングは先週末に行われたイーグルス戦で4タッチダウンパスを投げる好パフォーマンスを披露。両チームともプレーオフ進出のために必ず白星を手に入れたいところだ。