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海外でスーパーボウルを実施する可能性と新キックオフルールについて語るNFLコミッショナー

2024年10月14日(月) 12:24


NFLコミッショナーのロジャー・グッデル【AP Photo/Doug Murra】

NFLコミッショナーのロジャー・グッデルが現地12日(土)、リーグの積極的な国際的成長計画には、初めてアメリカ以外でスーパーボウルを開催することが含まれる可能性があると述べた。

グッデルは過去にそのアイデアを否定していたが、ロンドンでのファンフォーラムでその可能性はあると話している。

中立地での試合を海外で実施することに関する質問に対し、グッデルは「私たちはこれまで伝統的に、NFLの都市でスーパーボウルを開催しようと努めてきた。それはNFLのフランチャイズを持つ都市への報酬のようなものだった」と返答。

「しかし、状況は変わるものだ。いつかそれが実現しても私はまったく驚かないだろう」

グッデルはレギュラーシーズンが18試合に拡大される場合、毎年16試合の国際試合が開催される可能性があることも示唆した。

近いうちにアイルランドで試合が実施されることに“疑いはない”と強調したグッデルは、新たな開催地となる可能性が高い都市としてリオデジャネイロを挙げた上で、ジャクソンビル・ジャガーズが本拠地の改修中にロンドンでの試合数を増やすことを検討しているとも語った。

今季の第59回スーパーボウルはニューオーリンズで行われる。また、2026年にはカリフォルニア州サンタクララのリーバイス・スタジアム、2027年にはカリフォルニア州イングルウッドのSoFiスタジアムが開催地となる予定だ。カンザスシティ・チーフスが延長戦の末に25対22でサンフランシスコ・49ersに勝利した前回のスーパーボウルは、アメリカのテレビ史上、最も視聴された番組となった。

チームのオーナーたちはすでに、最大8試合の国際試合を認可しているが、グッデルはその数を倍増させる可能性があると述べており、全32チームが毎年1試合ずつ国際試合に臨むシナリオも生まれている。

重要なのは、レギュラーシーズンを1試合増やし、プレシーズンゲームの数を2試合に減らすことだ。

「レギュラーシーズンを18試合に拡大し、プレシーズンを2試合にする構造にした場合、16試合を国際市場で行うことになると思う」とグッデルは話している。

また、その計画ではスケジュールに2つ目のバイウイークが含まれる可能性もあるとつけ加えたグッデルは、こうコメントした。

「その多くは、選手たちが安心してその期間にプレーできるように、私たちが試合の安全性を保てるか、オフシーズンやトレーニングキャンプ、シーズンの運営方法を改良し続けられるかにかかっている」

グッデルによると、そのシナリオでは、シーズンは9月の第1月曜日にあたるレイバーデー(労働者の日)の頃に始まり、2月の第3月曜日にあたるプレジデンツデー(大統領の日)の頃に終わる見込みだという。

18試合制への移行は避けられないと見られており、選手会は2030年シーズン終了後に現在の労働協約が失効する前に合意することに前向きな姿勢を示している。

今季は5つの国際試合が組まれており、グッデルはリーグがその数を“迅速に”8つに増やすことを望んでいると述べた。

マドリードが2025年に初めて開催地となった後、次の開催地としてはダブリンが有力視されている。

グッデルはトッテナム・ホットスパー・スタジアムで「アイルランドで試合を行うことに疑いはない。来年になるかは分からないが、近いうちに実現するだろう」と語った。

グッデルはブラジルにおける次の開催地としてリオデジャネイロを挙げている。今季はサンパウロでグリーンベイ・パッカーズ対フィラデルフィア・イーグルス戦が行われた。

今後、ナイトゲームが実施される可能性を秘めているロンドンでは、2007年からレギュラーシーズンゲームが行われ、ドイツは2022年から開催地となっている。

「アジア方面の他の市場にも目を向けている。対処しきれないほどの関心が寄せられる可能性がある」とグッデルは明かした。

また、グッデルは土曜日に、2024年シーズンに導入されたダイナミックキックオフルールの結果に満足しているとも発言。オフシーズンにいくつか調整が加えられると予想しているものの、全体として“うまく機能している”と評価した。

グッデルは新ルールによって再びキックオフが重要になっており、ケガに関する初期データも良好だと指摘。

グッデルによれば、昨季のキックオフリターン率が20%だったのに比べ、今季は30%をわずかに超えているとのこと。

「リターンが増えたことで、より安全に行えるかどうかを判断するためのデータが増えてきている。実際、非常に期待できる結果が出ている。衝撃が少なくなり、重傷者の数やケガの件数が減ってきている。つまり、これはうまくいっていると思う」とグッデルは語った。

キックオフ後のドライブの平均開始地点は、これまでの24ヤードラインをわずかに超えた地点から、29ヤードラインをわずかに超えた地点に変わっていると指摘したグッデルは、こう説明している。

「最終的にはオフシーズンに変更があると思う。より安全なプレーだと分かれば、キックオフの数が増えるだろう。それにはいくつかの方法が考えられる。キックオフラインを後ろに下げて、簡単に蹴り出せないようにすることもできる。また、蹴り出した場合のペナルティを現在の30ヤード地点ではなく35ヤード地点に変更することもできる」

グッデルは新しいシステムの“素晴らしい点”について、「小さな隙間ができれば、選手が抜け出せることだ。私が求めているのはロングキックオフリターンが試合に戻ってくること。去年は4回か5回あったと思うが、今年はシーズン第6週ですでにその数に達している。それはかなりいいことだ」と述べた。

【RA】