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4タッチダウンを決められたのは“ポジティブな考え方”のおかげとベアーズQBウィリアムズ

2024年10月14日(月) 15:25


シカゴ・ベアーズのケイレブ・ウィリアムズ【AP Photo/Alastair Grant】

クオーターバック(QB)ケイレブ・ウィリアムズがロンドンでキャリア最高のパフォーマンスを見せたおかげで、シカゴ・ベアーズは4勝2敗となり、最高の気分を味わっている。

新人のウィリアムズは現地13日(日)に35対16で勝利したジャクソンビル・ジャガーズ戦で、キャリアハイとなる4回のタッチダウンを記録。まさに素晴らしい活躍を見せたウィリアムズは、長らくスタークオーターバックを探し求めていたフランチャイズに自信を与えたはずだ。

ジャガーズ戦では序盤に出遅れたにもかかわらず、ウィリアムズはキャリア6試合目にして、すべてのドラフト全体1位指名選手が必ずしも発揮できるわけではない落ち着きとリーダーシップを示した。

ウィリアムズは試合後に『NFL Network(NFLネットワーク)』のステイシー・デールズに対して「ただ進み続けるしかない」と話している。

「試合中は気に入らないプレーや、今日みたいに自分がしくじったプレーが出てくることもある。でも、前に進み続けてポジティブな考え方を持ち、攻撃コーディネーター(OC)やチーム全体と常にコミュニケーションを取り続けることが大事だ。それに、ポジティブな考え方はチームにとって大きな意味を持つ」

低調なスタートを切ったウィリアムズは序盤2回の攻撃をスリーアンドアウトで終え、第2クオーターにはワイドレシーバー(WR)D.J.ムーアにパスを投げようとして失敗し、インターセプトを喫した。しかし、そこでこの試合唯一のターンオーバーを犯した22歳のウィリアムズがその後にミスをすることはほとんどなかった。

ジャガーズ戦では特にクイックパスが効果的で、ウィリアムズはパス14回中13回を成功させて111ヤード、タッチダウン3回を記録し、9回のファーストダウン獲得を達成。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ウィリアムズはこの試合でパス29回中23回を成功させて226ヤード、タッチダウン4回を記録し、ドロップバック成功率は58.8%、予想に対するパス成功率は+12.5%だったという。

しかし、ウィリアムズのパフォーマンスをさらに際立たせたのは、プレッシャーのかかる状況下でのプレーメイキング能力だった。ウィリアムズはジャガーズのパスラッシャーにとって厄介な存在となり、プレッシャーをかわしながらポケットを脱出し、次の攻撃につながるパスを走りながら投げたり、脚力を生かしてドライブを延長したりし、合計で56ランヤードを記録した。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、ウィリアムズは1試合で4回以上のタッチダウンパスと50ランヤード以上を記録した史上4人目のクオーターバックになったという。また、ウィリアムズは現在のドラフト制度が導入されて以来、初めてキャリア序盤の6試合で4勝を挙げたドラフト全体1位指名のQBとなっている。

個人的な成果は別として、ウィリアムズはNFLキャリア最高のパフォーマンスを振り返る中でも、改善点を見つけようとしていた。

「最高の気分だ」と語ったウィリアムズはこう続けている。

「もちろん、もっと成長していかないといけないと思っている。DJがワイドオープンのタッチダウンを決められるようなパスで、あんなふうにターンオーバーをしてはいけない。試合を通して改善すべき点がいくつかあったけど、これまでの進歩は今後も続いていくと思う。何度も話してきたように、このチームには素晴らしいリーダーと人がいる。それらすべてが成長し続けると思うし、俺たちは進み続けなきゃいけない」

ウィリアムズの活躍のおかげで、ベアーズは海外で圧倒的な勝利を収めた。攻撃陣は試合中盤に4回連続でタッチダウンドライブを成功させることができ、守備陣も相手にプレッシャーをかけ、なんとか食らいつこうとしていたジャガーズの攻撃を封じ込めることができた。その結果、ウィリアムズは試合終盤にバックアップのタイソン・ベージェントと交代し、サイドラインからベアーズが膝をついて時間を消費するところを見守っている。

今回はウィリアムズが指揮を執る中でベアーズの明るい将来を予感させる試合となった。ベアーズはシーズン第7週のバイウイークを迎えるにあたり、今回の勝利を楽しむことができるだろう。バイウイークを終えると、オフェンス部門年間最優秀新人賞をめぐってウィリアムズのライバル候補となっているQBジェイデン・ダニエルズが率いるワシントン・コマンダースとの対戦が待ち受けている。

【RA】