ブラウンズQBワトソンが途中離脱、アキレス腱断裂でシーズン終了の可能性
2024年10月21日(月) 08:25クリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)デショーン・ワトソンが現地20日(日)に行われたシンシナティ・ベンガルズ戦の第2クオーターに負傷、カートでフィールドから運び出されて復帰することなく試合終了を迎えた。チームは21対14でベンガルズに敗れ、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによれば、ワトソンのケガはシーズン終了を余儀なくされるであろうアキレス腱断裂の可能性があるという。
ヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーは試合後、ケガの詳細を確認するためにワトソンがさらなる検査を受ける予定だと明かしたものの、シーズン終了の可能性は高そうだ。
ワトソンはパスを投げようと後ろに下がったあと、突然、膝から前に崩れ落ちた。スローモーションのリプレー映像では右ふくらはぎの下の方で何かが弾けるような様子が確認されており、ブラウンズのメディカルスタッフがフィールド上で処置を施す間、ワトソンはしばらくの間、膝をついたままうずくまっていた。
ブラウンズはハーフタイム後にワトソンを試合から除外することを発表している。
ワトソンが離脱した時点で、ブラウンズはベンガルズに7対0とリードされていた。
ドリアン・トンプソン-ロビンソンがワトソンに代わって出場。2年目QBのトンプソン-ロビンソンはブラウンズの最初の得点ドライブをリードし、最後はランニングバック(RB)ニック・チャッブがタッチダウンランで締めくくった。この試合がケガからの復帰戦となったチャッブにとっては実に398日ぶりのタッチダウンでもある。ただ、ブラウンズはPAT(ポイント・アフター・タッチダウン/エキストラポイント)を失敗してしまい、試合を振り出しに戻すことはできなかった。
加えて、第4クオーターにはトンプソン-ロビンソンが指を負傷してしまい、ジェイミス・ウィンストンと交代している。情報筋の話を報じたラポポートによれば、トンプソン-ロビンソンの指のケガは深刻なものではないとのことだが、治療に対する反応やボールを握る能力を踏まえて試合出場の可能性を判断するという。
ステファンスキーHCは試合後の時点で、ワトソンのシーズン終了の可能性がある中、誰がブラウンズの先発QBを務めることになるかは言及しておらず、トンプソン-ロビンソンが投球側の手の指に負ったケガに関してさらなる検査結果を待っていると話すにとどまっている。
ワトソンは負傷離脱するまで今季で最も効率的な試合を展開しており、パス17回中15回を成功させて128ヤードを記録していた。
2022年3月にヒューストン・テキサンズからブラウンズにトレードされたワトソンは現在、5年契約の3年目にあたる時期を過ごしている。2025年と2026年にはそれぞれ4,600万ドル(約68億8,800万円)を受け取る予定だ。
29歳のワトソンはブラウンズが期待していたようなインパクトをまだ残せていない。キャリア序盤の4シーズンで3度のプロボウル選出という経歴を持ちながらも、トレード要求とマッサージセッション中の性的不正行為疑惑を受けて2021年シーズンの全試合を欠場したワトソン獲得にあたって、ブラウンズは3つのドラフト1巡目指名権に加えて他に2つの指名権をテキサンズに譲っている。
また、ワトソンはNFL個人行動規範に違反したとして2022年シーズン序盤の11試合で出場停止処分を受け、500万ドル(約7億4,568万円)の罰金を科された。出場停止明けの2022年シーズン残る6試合では過去のようなプレーを見せられず、キャリア最低のパス成功率58.2%を記録している。
ブラウンズの司令塔に就任したあとも、2023年シーズンは肩のケガに悩まされ、11月にシーズンを終える手術を受けなければならなくなり、2024年に入っても苦戦が続いていた。
ワトソンはベンガルズ戦に臨むまでに今季の6試合でわずか5回のタッチダウンしか記録できておらず、1勝6敗の戦績に低迷するブラウンズは今季の試合でまだ一度も20点以上を挙げられていない。
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