ドルフィンズQBタゴヴァイロアが現地水曜日に練習再開へ
2024年10月22日(火) 11:11マイアミ・ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルが現地21日(月)に報道陣に対し、9月12日に脳しんとうを起こしたクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアが水曜日に練習を再開する予定だと述べた上で、チームはタゴヴァイロアがシーズン第8週に行われるアリゾナ・カーディナルス戦に出場することを期待していると語った。
タゴヴァイロアが日曜日に出場するには、リーグの脳しんとうプロトコルをクリアする必要がある。
マクダニエルHCは「水曜日から彼の練習を再開する予定だ」と述べ、こう続けた。
「(リーグの脳しんとうプロトコルを)クリアするには、ある程度の活動を経なければならないが、彼が日曜日にプレーできるよう、すべてがうまくいくことを期待しながら進めていくつもりだ。ただ、出場するかどうかは未定だ」
「彼が今、復帰するのは、医療の専門家が復帰しても問題ないと判断したからだ。つまり、私が復帰時期に口出しをしたり、引き伸ばしたり、予測したりすることはない。キャリアに関する問題については専門家に頼るべきであり、私たちはまさにそうしているところだ」
タゴヴァイロアは月曜日に復帰を“とても楽しみにしている”と語った上で、この1カ月間、サイドラインから試合を見るのは“フラストレーションがたまる”ことだったと明かしている。
現在2勝4敗のドルフィンズから9月17日に故障者リザーブ(IR)に登録されたタゴヴァイロアは、そこから4試合の欠場を余儀なくされた。シーズン第6週がバイウイークだったことから、タゴヴァイロアが復帰可能となる最も早い日はカーディナルスと対決する日曜日となる。
タゴヴァイロアはシーズン第2週に敗れたバッファロー・ビルズ戦で相手のセーフティ(S)ダマー・ハムリンと衝突した際に脳しんとうを起こした“翌日”から、症状が出ていないと報道陣に明かした。IRに登録するという判断に同意していたのかと質問されたタゴヴァイロアは次のように話している。
「俺が知っているのは、競争心が強い俺のためにチームが最善の策をとってくれたっていうこと。医師からは、十分な休息と回復の時間を持つことが自分にとって良いことだと言われた。俺が自分から自分を守れるようにするという点で、彼らは最善を尽くしてくれたと思っている」
タゴヴァイロアは月曜日に、試合中にガーディアンキャップを着用するつもりはないと話し、その決断は“個人的な選択”だと説明。NFLは選手の健康と安全を向上させ、頭部のケガを防ぐ取り組みの一環として、今年からレギュラーシーズンの試合中に選手がガーディアンキャップを着用することを認めている。
タゴヴァイロアが今年9月に脳しんとうと診断されたのは、2022年シーズンから数えて3回目のことだった。2022年シーズン、タゴヴァイロアは脳しんとうの影響でポストシーズンを含む5試合を欠場。シーズン第4週に行われたシンシナティ・ベンガルズ戦でカートに乗せられてフィールドを後にしたタゴヴァイロアは、その後の2試合を逃している。そして、その年のクリスマスに実施されたグリーンベイ・パッカーズ戦で再び脳しんとうを起こし、残るシーズンを欠場した。
脳しんとうの既往歴があることから、タゴヴァイロアの長期的な健康状態を心配する声が多く寄せられ、引退を検討すべきかどうかが公然と問われるようになった。
タゴヴァイロアは月曜日に「心配してくれてありがとう。本当に感謝している。このゲームが大好きで、死ぬまでずっと愛し続ける。それだけだ」とコメント。
その後、脳しんとうを繰り返していることによる潜在的な影響について医師と話し合ったかと質問されたタゴヴァイロアは「脳に関しては・・・グレーゾーンがあると思う。それが原因で長期的な病気になると分かっているのなら、そこにはグレーな部分がたくさんあると思う。自分にとっては、これが愛していることで、幸せを感じることだから、やり続けるつもり。それだけだ」と答えた。
タゴヴァイロアは今回のケガがチームトレーナーと接する際の誠実さに影響を与えることはないと語り、将来的に頭部のケガに見舞われるリスクと、日常生活に伴うリスクを比較して次のように話した。
「朝起きて、車で仕事に向かうとき、どれくらいのリスクがあるだろうか? 交通事故に遭う可能性もある。俺はあらゆることにリスクが伴うと思っている。だから、その質問に対する答えとしては、俺たちはみんな、ユニフォームを着るたびに負傷するリスクを冒していると言える。脳しんとうであれ、骨折であれ、何であってもね。ベッドから起き上がるときに間違った動きをすれば、捻挫するリスクもある。どんなことにもリスクはつきものだ。俺にはそのリスクを受け入れる覚悟がある。それだけだ」
【RA】