「サンクコストを認め、強みに集中するべき」とシーホークスHCマクドナルド
2024年10月31日(木) 12:50シアトル・シーホークスのヘッドコーチ(HC)として8試合を終えたマイク・マクドナルドは、2024年シーズンに向けた計画の一部を見直す必要があるかもしれないと感じ始めている。
マクドナルドHCは今週はじめ、「どこに絞るべきかを決め始めなければならない。すべてに集中するのは無理だ」と『Seattle Sports Radio(シアトル・スポーツ・ラジオ)』に述べている。
「現時点でサンクコスト(回収できないコスト)だと思われる部分を削ぎ落とし、われわれが強みとする分野に集中し、そこにさらに磨きをかけることが重要だ。今は活かしきれていないチャンスがあると感じているし、逆にうまく機能している部分については、さらに向上させていく必要がある」
シーホークスは開幕から3連勝の好スタートを切ったものの、その後失速。直近5試合で4敗を喫し、4勝4敗の成績となってNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区の首位の座を手放している。
マクドナルドHCはシーズン開幕時には3つのフェーズすべてで全力を尽くすことを目指していたかもしれないが、今はとにかくチームに速く、そして自由にプレーしてもらうことが必要だと考えている。
「この際、取り組む部分は少ない方が良いかもしれない。そして、それをさらに高めていくこと」とマクドナルドHCは述べ、次のように続けた。
「今の状況にフラストレーションを抱えているのは確かだ。スキーム上は役に立つ要素があると分かっているのに、結局のところ、答えは戦術の問題ではない」
答えは、プレーを決めやすいポジションに選手たちを配置し、彼らが結果を出すことに尽きる。
8試合を通してオフェンスは激しい浮き沈みを繰り返し、まるでジェットコースターのような展開を見せている。一方、ディフェンスは時に惨憺(さんたん)たる状況に陥り、タックルミスやアサイメントが嚙み合わない場面も散見された。
その後、シーホークスが今後シーズンを通して重視すべきポイントについて問われたマクドナルドHCは、次のように応じた。
「まずオフェンスについて言えば、このチームの強みの一つは動きやフォーメーションのバリエーション、そしてテンポの変化だと思っている」と『The News Tribune(ザ・ニュース・トリビューン)』に述べている。
「これはさらに強化すべき部分であり、これからも取り組んでいくつもりだ」
ビッグプレーを生み出すワイドレシーバー(WR)D.K.メットカーフがフィールドに復帰すれば、シーズン第8週に彼を欠いた際に最悪のパフォーマンスを見せたオフェンスに再び勢いが戻るかもしれない。
「ディフェンスに関しては、状況によっては良いプレーができていたが、試合ごとに波がある。直近の試合ではレッドゾーンやサードダウンの成績が悪かったが、全体的には改善が見られる」とマクドナルドHCはつけ加えた。
不調なディフェンスを立て直すために、シーホークスはラインバッカー(LB)アーネスト・ジョーンズとディフェンシブエンド(DE)ロイ・ロバートソン・ハリスをトレードで獲得した。しかし、すべての穴を埋めるのは難しく、マクドナルドHCはチーム内で対応できる改善策を模索している。
シーズン第4週以降、シーホークスのディフェンスは1プレーあたり6.5ヤードを許し、リーグ最下位となっている。これは開幕から第3週までの1プレーあたり3.9ヤードという最少記録から一転した形だ。さらに、第4週以降の1試合あたりの被ランヤードおよび1パスアテンプトあたりの被ヤード(8.4ヤード)もリーグ31位。また、1試合あたりの失点は30.4で30位に沈んでいる。
マクドナルドHCの初年度にとって、3日(日)に行われるロサンゼルス・ラムズとのディビジョン対決は極めて重要な一戦となる。敗れればシーホークスはNFC西地区の最下位に落ちるが、勝てば上位争いに踏みとどまることができる。
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