コマンダースがセインツとのトレードでプロボウル4度選出のCBラティモアを獲得
2024年11月06日(水) 10:35ニューオーリンズ・セインツはヘッドコーチ(HC)デニス・アレンを解任した翌日、ディフェンスの要である選手をトレードで手放した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが状況を知る人物の話をもとに報じたところによると、セインツが現地5日(火)のトレード期限を前に、コーナーバック(CB)マーション・ラティモアおよび2025年ドラフト5巡目指名権と引き換えに、ワシントン・コマンダースから2025年ドラフトの3巡目、4巡目、6巡目指名権を獲得したという。
その後、両チームがこのトレードを正式に発表している。
トレード期限が近づくにつれ、プロボウルに4回選出された経歴を持つラティモアの名前は、セインツが手放すことができる数少ないベテラン選手の1人として、トレードのうわさによく挙がっていた。今シーズン、ベテランのラティモアはハムストリングの問題に悩まされており、カロライナ・パンサーズに敗れたシーズン第9週を含む2試合を欠場している。
7連敗と危機的状況にある中、セインツがトレード期限当日に少なくとも1人のベテラン選手を手放すのは自然な流れだった。ベテランのコーナーバックと引き換えに、3巡目指名権をはじめとする複数のドラフト指名権を得ることは、再建に向けてできるだけ多くコストのかからない人材を集めたいセインツにとって良いリターンと言えるだろう。
2024年シーズンに出場した7試合で、ラティモアはタックル22回、パスディフェンス2回を記録してきた。
ケガは懸念材料だが、万全な状態であれば、28歳のラティモアはNFLで最もフィジカルなコーナーバックの1人であり、依然として相手を封じ込める能力を持っている。
ディフェンスの補強を必要としていたコマンダースにとって、これは大きな決断だ。ラティモアはすぐに、しばらく不調が続いていたセカンダリーに存在感をもたらすだろう。ヘッドコーチ(HC)ダン・クインはディフェンシブバック(DB)を多様な形で起用するため、若手が多いCB陣にベテラン選手を加えることは、就任1年目のジェネラルマネジャー(GM)アダム・ピータースによる見事な采配だと言えよう。高い代償が伴ったものの、コマンダースはもう1つドラフト3巡目指名権を持っている。今回の動きは、今すぐ勝ちたいと考えているチームがさらなる飛躍を遂げるために行うタイプのものだ。
今シーズン、クオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズ率いるオフェンスは素晴らしい活躍を見せており、シーズン開幕から7勝2敗の成績をもたらしてNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区で首位に立っている。しかし、ディフェンスには弱点があり、コマンダースがその弱点を補うために動いたことは、単に2024年シーズンに好成績を残したことに満足するチームではなく、1月まで優勝争いに加わるチームになるという意思の表れだ。
【RA】