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49ers戦で逆転勝利を導いたシーホークスQBスミス、「何が懸かっているか分かっていた」

2024年11月19日(火) 11:27


シアトル・シーホークスのジーノ・スミス【AP Photo/Godofredo A. Vasquez】

現地17日(日)、シアトル・シーホークスのクオーターバック(QB)ジーノ・スミスが、試合終了間際に自らの足でタッチダウンを決めて劇的な逆転勝利を演出した。サンフランシスコ・49ersを20対17で下した直後、スミスはNBAのスター選手であるステフィン・カリーの有名な“ナイト・ナイト(おやすみ)”のジェスチャーを敵地で披露している。

「ここベイエリアでは、やるしかないだろう」とスミスは試合後、チーム公式サイトを通じてカリーへのオマージュについて語った。

第3クオーターにインターセプトを喫したものの、スミスは冷静さを取り戻し、敗北目前の試合を見事にひっくり返した。11プレーで80ヤードを獲得するドライブを指揮し、最後は13ヤードのタッチダウンランでフィニッシュを飾った。

「この試合に勝ったのは大きい。何が懸かっているか分かっていたし、今はシーズンを立て直そうとしているところだ」とスミスは語る。

「バイウィークを挟んでからの8試合で、自分たちが望む位置にたどり着けるかがかかっていた。これは正しい方向への第一歩だ。勝てて本当にうれしい」

試合を決定づけたドライブで、スミスはパス8回中7回を成功させ54ヤードを獲得。さらに13ヤードのラッシングタッチダウンを含む29ヤードをランでも稼いでいる。この勝利はスミスにとって2023年以降で7回目のゲームウイニングドライブとなり、NFL最多記録を更新した。また、第4クオーターでの逆転劇も6回目で、こちらも2023年以降でリーグ最多となっている。

ヘッドコーチ(HC)マイク・マクドナルドは「彼は素晴らしかった」とスミスを称賛した。

「インターセプトの後に、次の攻撃権で思い切りプレーすればいいと話したんだ。インターセプトの直後にディフェンスが相手をフィールドゴールに抑えてくれた。そこからすぐに攻撃を展開してタッチダウンを奪うことができた」

シーホークスに加入後、49ersとの対戦ではプレーオフを含めて0勝5敗だったスミスだが、ポストシーズン進出の望みをつなぐ最後のドライブで冷静にチームを勝利へと導き、この不名誉な流れを断ち切った。

最後のポゼッションで冷静さを保つ秘訣について聞かれたスミスは、「気の持ちようだ」と答えている。

「最後のドライブで俺は笑顔だった。フィールドに出た時、『Angels in the Outfield(邦題:エンジェルス)』という映画みたいに、誰かが肩をなでてくれていたような気分だった。プレッシャーを全く感じなかった。キャリアを通じて学んできた気の持ちようが、こういうプレーを可能にしているんだ。ミスをしても落ち込まず、良いことが起きても浮かれない。プロセス全体を通して冷静でいることで、物事はうまくいくと思っている」

この勝利で5勝5敗となったシーホークスはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区で3位に浮上し、首位アリゾナ・カーディナルスとの差は1試合。シーズン第12週にカーディナルスとの直接対決を控えるスミスとシーホークスは、2024年シーズンのプレーオフ争いに踏みとどまっている。

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