5連敗は「全員にとって悔しいこと」とカウボーイズHCマッカーシー
2024年11月20日(水) 11:56ダラス・カウボーイズは現地18日(月)夜に同じ州に本拠を構えるヒューストン・テキサンズに10対34で敗れたことで、5連敗を喫している。それにより、精彩を欠くプレー、大差での敗北、そして相次ぐ負傷者によって特徴づけられる今シーズンの成績は3勝7敗となった。
文字通り、ダラスは絶望的な状況に陥っている。
ヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは試合後に「ものすごく悔しい。選手にとっても、コーチにとっても、全員にとって悔しいことだ」と述べ、こう続けた。
「ファンにとって残念な結果だということも分かっている。いろいろな要素が複雑に絡み合っているが、特定の部分についてもっときれいに、より細かくやらないといけない。試合の重要な局面でミスを克服できるほど十分にプレーすることも、実行することも、指導することもできていない。前半にも、もっと点を取れるチャンスがあったのに、それを生かすことができなかった。そういう重要な場面で、もっとクリーンなプレーをしなければならないが、今夜はそれができなかった」
これは単純にカウボーイズが試合に勝てないという話ではない。そのほとんどの試合が接戦にもなっていないのだ。カウボーイズは2024年に臨んだホーム戦で0勝5敗を喫し、試合平均37.4点を許してターンオーバー差は-11となっている。今シーズンにホームで1勝も挙げていないもう1つのチームはニューヨーク・ジャイアンツで、彼らは先発クオーターバック(QB)をベンチに下げたばかりだ。NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区のライバル同士でどちらがより残念なシーズンを送るかを競っているように見える。
ワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムは「最悪だ。対処するというより、次に進むことだ」と語った。
オフェンスはQBダック・プレスコットの不在によって予想通り停滞しており、ランゲームが機能する兆しはなく、ラムだけが安定した脅威となっている。ディフェンスはラインバッカー(LB)マイカ・パーソンズが出場してもしなくても不調で、5試合連続で相手に25点以上を許している。これは現在のNFLで最長の記録だ。
「まあ、つまり、フラストレーションを感じていない方がおかしいだろう。全員が失望しているし、そうじゃなかったとしたら何か問題があると思う」とマッカーシーHCは話している。
動きの少なかったオフシーズンや、延長契約の遅れ、マッカーシーHCの将来に関する疑問など、2024年のカウボーイズには早くから暗雲が立ち込めていた。それに真正面からぶつかったカウボーイズは、そこから抜け出せずにいる。相次ぐ負傷は事態を好転させることなく、選手層の薄さを浮き彫りにしただった。
『ESPN』によると、オーナーのジェリー・ジョーンズは試合後に「私の最初の年は1勝だけだった」と述べたという。
「1勝だけだ。これまでに厳しいシーズンはあったか? ああ、私にはその経験がある。確かにあったのだ。他にも厳しい年はあったが、今年の成績は予想していなかったし、今のプレー内容も予想外だ。だが、皆さんは私がこの話をするのをうんざりするほど聞いてきたと思うが、このリーグに長くいれば、こういう時期もあるものだ」
火曜日に『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』に出演したジョーンズは、選手たちは現在もカウボーイズのコーチ陣を信頼していると語った。
『The Athletic(ジ・アスレチック)』によると、ジョーンズは「ああ、そうだ。それは大げさだ。チームのスタッフを失うなんて、度が過ぎている」と話したという。
「第一に、彼らは自然と競争心を持っている。第二に、彼らはプロフェッショナルであることをとても誇りに思っている。失望している? プレーの実行方法には失望しているかもしれないが、それは諦めることとはまったく関係ない。ロッカールームでそんなことは起きていない。本当にね」
「確かに全員が失望している。だが、それは次に進むために一歩踏み出すべきだということを理解していないのとは大違いだ」
月曜日の試合後に、努力不足によって苦戦しているわけではないと強調したマッカーシーHCは次のようにコメントしている。
「ああ、彼らは間違いなく戦ったと思う。私たちの問題は努力ではない。週の途中でそれが見られないことなんて一度もない。私たちは決定的なプレーを生み出せていない・・・だがそうだね、失望はしている。彼らがどれだけ力を注いできたかを知っているからこそ、彼らを思ってフラストレーションを感じている。とにかく懸命に取り組み続けるしかない」
マッカーシーHCはあと7試合を戦い抜く必要があるが、3勝7敗のカウボーイズはその後にポストシーズン進出を果たすことなくシーズンを終えることになるだろう。そして、ダラスの将来に関する疑問が浮上するはずだ。
【RA】