選手宅を狙った相次ぐ侵入窃盗を受けてNFLが警戒を促す緊急通知を配布
2024年11月22日(金) 14:06カンザスシティ・チーフスのスター選手であるクオーターバック(QB)パトリック・マホームズとタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーの自宅が侵入窃盗の被害に遭うなど、プロアスリートの自宅を狙う組織的かつ巧妙な犯罪が増加している。『NFL.com』が入手した情報によると、この事態を受け、NFLは現地20日(水)にチームのセキュリティディレクターおよびNFL選手会(NFLPA)に対し、警戒を促す緊急通知を配布したという。
関係者によると、FBIはこの一連の犯罪を国際的な組織によるものとみなし、捜査を進めているとのことだ。NFL、NFLPA、およびチームのセキュリティ部門も状況を注視しており、南米の犯罪組織が関与している可能性が高いとされている。また、少なくとももう1名の現役NFL選手の自宅が過去1週間以内に窃盗被害に遭ったことが明らかになっている。
この状況に詳しい情報筋は「これは本物だ。国際的な犯罪組織が関与しており、過去3週間でNBAやNFLの選手をターゲットにしている。被害は全国各地で確認されている」と述べた。
米司法省の長年の方針に基づき、FBI広報部の担当者は捜査の有無に関する質問を拒否し、それ以上のコメントも控えた。
カンザスシティ近郊にあるマホームズとケルシーの自宅は、先月立て続けに窃盗被害に遭った。また、警察の発表によると、現在ダラス・カウボーイズに所属する元ミネソタ・バイキングスのディフェンスタックル(DE)リンバル・ジョセフのミネソタ州の自宅も、先週末に一連の窃盗事件に巻き込まれたという。
これらの事件に詳しい複数の関係者によれば、犯人たちは住人が在宅中に窃盗を行うことはなく、対面のリスクを避けているという。彼らはまず公的記録を利用して選手の住所を特定し、綿密な監視を行う。その上で、チームのスケジュールや選手および家族のSNS投稿を追跡し、住人が不在になるタイミングを狙う。犯行は試合当日に行われることが多く、現金、宝飾品、時計、ハンドバッグといった貴重品を狙い、主に主寝室やクローゼットから素早く盗み出す手口を用いている
NFLセキュリティ部門が水曜日に配布した通知には、これらの犯行手口が共有されるとともに、いくつかの予防策が提示された。具体的には、SNSでのリアルタイム投稿を控えること、セキュリティシステムを設置すること、貴重品を目につきにくい場所に保管することなどが推奨されている。
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