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ベアーズのHC候補にコマンダースOCキングスベリーが浮上

2024年12月02日(月) 14:31


ワシントン・コマンダースのクリフ・キングスベリー【NFL】

次にシカゴ・ベアーズを率いるのは誰になるのか?

ベアーズはサンクスギビングデーに行われた試合でデトロイト・ライオンズに敗れた。それから約24時間後、試合最後のプレーに関わる判断ミスが引き金となり、チームは現地29日(金)にヘッドコーチ(HC)マット・エバーフラスをシーズン途中で解任するという異例の決断を下した。それ以降、次期HC候補を巡る議論が絶えない。

2024年シーズン残り5試合の時点で4勝8敗のベアーズは、暫定HCとしてトーマス・ブラウンの起用を決定した。ブラウンは、シェーン・ウォルドロンの解任を受け、わずか3週間前にパスゲームコーディネーターから攻撃コーディネーター(OC)へ昇格したばかりだ。

では、2025年以降の指揮は誰が執るのか?

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは日曜日の『NFL GameDay Morning(NFLゲームデイ・モーニング)』で、ブラウンが次期HC候補として検討される見込みだと報じた。さらに、今シーズンに他でもヘッドコーチ候補として注目されてきたライオンズのベン・ジョンソンOCと守備コーディネーター(DC)のアーロン・グレン、バッファロー・ビルズのジョー・ブレイディOC、元テネシー・タイタンズのHCで現在クリーブランド・ブラウンズのコンサルタントを務めるマイク・ブラベルなどの名前も挙がっている。

ラポポートによれば、次期ヘッドコーチ候補の中でも特に注目されているのが、クオーターバック(QB)ケイレブ・ウィリアムズと接点のあるワシントン・コマンダースのクリフ・キングスベリーOCだという。

アリゾナ・カーディナルスでHCを務めた経験を持つキングスベリーは、2023年シーズンはNFLを離れ、南カリフォルニア大学(USC)でシニアオフェンシブアナリストを務めた。当時、ウィリアムズは同大学のチームで2年目にして最後のシーズンを迎えていた。

2023年シーズン、ウィリアムズのパフォーマンスはキングスベリーの指導のもとでさらに磨きがかかり、ハイズマントロフィーを受賞するに至った。パス成功率は2022年の記録的な成績から2ポイント上昇し、68.6%をマーク。一方でタッチダウンパスの数は12本減少し、USCのチーム成績も8勝5敗に終わったが、それでも2024年のNFLドラフトでベアーズに全体1位指名されるほどの活躍を見せた。

キングスベリーはUSCでの1年を足掛かりに、ダン・クインHC率いるコマンダースのOCに就任。キングスベリー、クイン、全体2位で指名されたジェイデン・ダニエルズを擁したコマンダースは、序盤から大きな改善が見られ、OCと万能の新人QBの活躍により、7勝2敗という好成績を収めた。しかし、その後は相手チームの対策によりターンオーバーが増加し、バックフィールドの負傷者も相次いだため、3連敗を喫している。

カーディナルス時代、キングスベリーは全体1位指名のQBカイラー・マレーとタッグを組んだものの、チームの成績は4年間で28勝37敗1分にとどまり、勝ち越しを記録したのは1度だけ。ポストシーズン進出も1回限りで、そのワイルドカードゲームではディビジョンライバルのロサンゼルス・ラムズに大敗を喫した。2022年シーズンを4勝13敗で終えた後、キングスベリーは解任されている。

仮にベアーズがキングスベリーと面談することがあったとしても、それは初めてのことではない。2024年のオフシーズンにOC候補として面談を行ったが、最終的にチームはシェーン・ウォルドロンを選んだ。そのウォルドロンは半シーズンで解任され、コマンダースに移ったキングスベリーは成果を挙げている。

ベアーズのジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ポールズ率いるチームが選定を進める中、今度こそキングスベリーとうまくいくかどうかは、今後数週間で明らかになるだろう。

【R】