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レイブンズHCハーボー、苦戦が続くもKタッカーの交代を検討せず

2024年12月02日(月) 15:27


ボルティモア・レイブンズのジャスティン・タッカー【AP Photo/Gene J. Puskar】

キッカー(K)ジャスティン・タッカーの今シーズンにおける苦戦は現地1日(日)も続き、その影響はボルティモア・レイブンズがフィラデルフィア・イーグルスに24対19で敗れた試合に顕著に現れていた。

タッカーは今回の試合で2回のフィールドゴールと1回のエクストラポイントに失敗し、2024年シーズンの成績はフィールドゴール27回中19回成功、エクストラポイント44回中42回成功となっている。

タッカーが苦戦しているにもかかわらず、レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーはキッカーの交代を考えていないと明言した。

ハーボーHCは試合後に報道陣に対し、タッカーには依然として“すべてのキックを決める能力が間違いなくある”とした上で、“ジャスティンほどそのキックを決めたいと思っている人はいない”と述べ、チームが現在もタッカーを支持していることを明らかにした。

「ジャスティン・タッカーを交代させるつもりかと聞かれても、現時点でそのつもりは本当にない」とハーボーHCは話している。

2度のMVPに輝いたクオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンもタッカーを擁護し、タッカーは“今でもG.O.A.T.(史上最高の選手)”であり、今も信頼しているとコメント。レイブンズ攻撃陣が試合を通してドライブをうまく展開できなかったことに対する責任を自ら負ったジャクソンはこう話している。

「やり残したことがある気がしている。そもそもタック(タッカー)をあんな状況に追い込むべきじゃなかった」

レイブンズは5回レッドゾーンに到達したが、タッチダウンはわずか2回にとどまっている。タッカーはフィールドゴールを4回試みたが、第3クオーターに47ヤードと53ヤードのキックに失敗。いずれもイーグルスが14対12のリードを保つのを許す結果となった。タッカーが試みた最初のエクストラポイントもゴールポストの左の支柱に当たって失敗し、レイブンズの序盤のリードは9対0となっている。

タッカーは日曜日の失敗の責任は自分にあるとしたものの、苦戦の原因や理由については詳しく語らなかった。

「できるだけシンプルに言うと、キックに失敗した。それ以上は言わない。単純に点を取り損ねた。今回の敗北は自分のせいだと感じている」とタッカーは振り返っている。

「でも、そこにこだわっても誰のためにもならない。俺たちに、そして俺にできる唯一のことは取り組み続けることだけ。前に進んで、1回1回のキックに集中する」

シーズン序盤に不安定なパフォーマンスを見せたタッカーは、中盤で立て直したように見えたが、その後再び調子を崩している。シーズン第11週に18対16で敗れたピッツバーグ・スティーラーズ戦から再び不調が現れ、その試合では2回のキックを外した。タッカーが失敗しているのは50ヤード以上のキックがほとんどだが、ここ数週間ではそれ以下の距離のキックを2回外している。

タッカーは今回の敗北後もミスの仕組みを説明するのではなく、自身の責任と集中力に焦点を当て、次のように語った。

「今シーズンを通して同じような会話を繰り返さなきゃいけなかったのは嫌だけど、それはこの仕事につきものだ。キックは成功するか失敗するかのどちらかだ。今日はチームが試合で勝つために十分な仕事ができなかった」

8勝5敗のレイブンズはバイウイークを利用して将来の殿堂入りが有力視されているキッカーの調子を戻す一方で、シーズン第16週の再戦に向けてAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区でスティーラーズの後を追いかけることになる。

【RA】