QBハーツを「ゲームマネジャー」と呼ぶのは「でたらめ」とイーグルスHCシリアニ
2024年12月03日(火) 11:15クオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツの成績は目を引くものではないが、フィラデルフィア・イーグルスを勝利に導き続けており、現地1日(日)に敵地でボルティモア・レイブンズを24対19で下したことで8連勝を達成している。
ヘッドコーチ(HC)ニック・シリアニは日曜日に「ジェイレンがあの4分間をどう操ったかに関してはいくら褒めても褒め足りない」とコメント。
「“ゲームマネジャー”だと言う人もいるかもしれないが、それはまったくのでたらめだ。ジェイレンは素晴らしい試合をした。スタッツでは“あまりパスを投げていない”ことが示されている。パスは19回中11回成功し、118ヤードだった。だが、彼は走るべきときに走り、的確なチェックをし、4分間のオフェンスで試合をコントロールし、できるだけ多くの時間を使って時計を進めた」
イーグルスは賢明にも、特に試合終盤でスターランニングバック(RB)セイクワン・バークリーに頼っており、バークリーもその期待に応えてきた。その一方で、ハーツが空中戦で活躍する機会は少なく、最後に275パスヤード以上を記録したのはシーズン第3週だ。しかし、ハーツはボールをしっかりと守りつつ、脚で重要なプレーを決め、定期的にエンドゾーンに到達している。
シリアニHCは「この1カ月半は第4クオーターにあまりパスを投げていない」と述べ、こう続けた。
「ジェイレンのスタッツが物語っているわけではないが、ジェイレンはセイクワンと同様にMVP候補に値する。ジェイレン・ハーツはいかにクリーンなフットボールをしているかという点でMVP候補に値する。この1カ月半のクオーターバックレーティングを見てもらいたい。ジェイレン・ハーツは勝者であり、素晴らしいフットボールをしている。好成績は残していないが、それはチームが第4クオーターで勝っているからこそで、そういう数字を残す機会がないだけだ。とにかく彼は素晴らしい仕事をしている」
クオーターバックを“ゲームマネジャー”と呼ぶことは無思慮で軽蔑的な表現だと言えるが、現実では優秀なクオーターバックは皆、試合をマネジメントしている。トム・ブレイディ、ペイトン・マニング、パトリック・マホームズ。彼らは皆、ゲームマネジャーだ。チームがあるプレーを必要とするとき、そのプレーが決まる。ハーツもイーグルスに同様の効果をもたらしている。
ハーツ本人はゲームマネジャーと呼ばれることを気にしていないようだ。
「それはただの言葉だと思う」とハーツは話している。
「日によって誰でもそう呼ばれる可能性があるけど、実際、ポジションを担当している選手は皆、ある程度ゲームをマネジメントするよう求められている。だから、クオーターバックの仕事は、試合に出て求められたことを遂行すること。実行し、クリーンなフットボールをして、指示されたプレーを展開することだ」
ハーツはシーズン第6週以降、20回のタッチダウンに対してギブアウェイはわずか2回と、クリーンなプレーをしている(シーズン第1週から第4週はタッチダウン6回に対してギブアウェイ7回)。
昨シーズン終盤の崩壊が2024年シーズン序盤にも影響を及ぼした後、ハーツとシリアニHCはバイウイークに結束を固めたと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは日曜日に報じた。そのプロセスがイーグルスを勢いづかせている。
MVP候補には挙がっていなくても、ハーツの安定したリーダーシップによってイーグルスはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)の第1シードをかけてデトロイト・ライオンズと互角に戦っている状態だ。
シリアニHCの発言について尋ねられたハーツは「彼の気持ちには感謝している」と答えている。
「コーチのことが大好きだ。自分の焦点は勝つことと、チームの勝利に貢献するために必要なことを実行することにある」
この8週間、イーグルスはただひたすら勝利だけ収めてきた。
【RA】