テキサンズOLBアル・シャイアの3試合出場停止処分は控訴後も維持
2024年12月05日(木) 12:23ヒューストン・テキサンズのアウトサイドラインバッカー(OLB)アジーズ・アル・シャイアに対する3試合の出場停止処分は、現地4日(水)の控訴後も維持されることになったとリーグが発表した。
日曜日に行われた試合でジャクソンビル・ジャガーズのクオーターバック(QB)トレバー・ローレンスにイリーガルヒットをしたとして火曜日に出場停止処分を言い渡されたアル・シャイアは、NFLとNFLPA(NFL選手会)が共同で任命した審査官ラモン・フォスターによる審問を受けている。
アル・シャイアはシーズン第15週の12月15日(日)にホームで実施されるマイアミ・ドルフィンズ戦、シーズン第16週に敵地で行われるカンザスシティ・チーフス戦、クリスマス当日に組まれているボルティモア・レイブンズ戦を欠場することが正式に決まった。AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区で首位に立つテキサンズは現在、バイウイークを迎えている。アル・シャイアはシーズン最終戦にあたるテネシー・タイタンズ戦からチームに復帰できる見込みだ。
今回の決定にソーシャルメディアで反応したアル・シャイアは「俺を悪役にしたいならなってやるよ」とつづり、中指を立てた手の絵文字を添えている。
キャリア6年目のアル・シャイアに対する処罰は、テキサンズが23対20で勝利した試合の前半で、スライディングしていたローレンスに対してヒットしたことに起因している。
ローレンスはスクランブルの後にスライディングして自らプレーを終了させた際にアル・シャイアから前腕の一撃を受け、その直後にフェンシングポジションをとった。このプレーがきっかけで、テキサンズとジャガーズの間で小競り合いが発生し、アル・シャイアは退場処分を受けた後もすぐにはフィールドを離れなかった。
ジャガーズは水曜日にローレンスを故障者リザーブ(IR)に登録している。
控訴を棄却するという決定は、NFLフットボール運営部門副社長のジョン・ランヤンによる厳しい言葉と共に、アル・シャイアの出場停止処分が発表された翌日に下された。
ランヤンはアル・シャイアに宛てた書簡で次のようにつづっている。
「スポーツマンシップと、フットボールの試合およびそれをプレーするすべての選手やコーチ、そして観戦する人々への尊敬の欠如は問題であり、NFLの基本的価値観を反映するものではない。(中略)あなたが引き続きNFLのプレー規則を無視することは、あなた自身と相手選手の健康と安全を危険にさらす行為であり、決して容認されることはない」
アル・シャイアは月曜日にソーシャルメディアで自らのヒットについて謝罪している。
火曜日、テキサンズのジェネラルマネジャー(GM)ニック・カセリオはランヤンのコメントと、3試合の出場停止処分に強く抗議。その中で、アル・シャイアがこれまで一度も出場停止処分を受けていないことも指摘した。しかし、アル・シャイアが疑わしいプレーをしたのは今回が初めてではない。サンフランシスコ・49ersに所属していた際には、当時のタンパベイ・バッカニアーズのQBトム・ブレイディの喉元をつかんだ。また、今シーズンにはサイドラインでシカゴ・ベアーズのランニングバック(RB)ロション・ジョンソンを殴ったり、ラインの外に出てからしばらく経った後にサイドラインでテネシー・タイタンズのRBトニー・ポラードの背中にぶつかったりしている。
27歳のアル・シャイアはNFLでの6シーズン目を迎え、テキサンズでの1シーズン目を過ごしている。テキサンズの一員としては10試合に先発し、タックル68回、サック2回、パスブレークアップ4回を記録してきた。
【RA】