シーホークス守備陣に変化をもたらしたLBローレンス、あと1勝で移籍の判断が正しかったことを証明
2026年02月04日(水) 15:43
シアトル・シーホークスのラインバッカー(LB)デマーカス・ローレンスはあと1勝を挙げれば、自身が正しかったことを証明できる。
昨オフシーズンに11シーズン在籍したダラス・カウボーイズを退団したローレンスは、ダラスでは“確実に”スーパーボウル制覇を達成できないと確信していたからシーホークスに移籍したと発言したことで、元所属先との確執を招いた。
ローレンスがスーパーボウルウイークで最初に尋ねられたのは、自分の直感が正しかったことを証明することについてだった。ベテランのローレンスはチームメイトの話にすり替え、次のようにコメントしている。
「まさか、話すことなんて何もないよ。やるべきことはやった。チームメイトに感謝だ。ここまで支えてくれた。いや本当に、俺たちはここまで来たんだ」
33歳のローレンスはオフシーズンにシーホークスと3年契約を締結。シアトルを選んだ決め手としては、ヘッドコーチ(HC)マイク・マクドナルドが選手を活躍できるポジションに置く手腕を持っていることと、ついにロンバルディトロフィーを掲げるチャンスを得られる可能性を挙げた。
「現実を直視して、フットボール選手としての時間が長く続かないことや、自分にとっての絶好のチャンスもなくなりつつあることを理解している」と語ったローレンスはこう続けている。
「俺がプレーできる時間はもう長くないから、今すぐ勝たなきゃいけない。シアトルがここで築き上げようとしているものを理解し、ただその一部になりたかったんだ」
既に優秀だった守備陣に強力なパスラッシャーを加えたことで、シーホークスはさらに高いレベルに到達した。
ディフェンシブタックル(DT)ジェイラン・リードは『NFL.com』に「デマーカスの存在は大きい」と明かしている。
「彼はカウボーイズから移籍してきた。まさに俺たちが必要としていた選手で、守備陣を変えるために必要なダークホースだったと思う。パスラッシュがうまいし、素晴らしいプレーをする。ターンオーバーも引き起こせるし、信じられないほど努力する。そんな彼は最高のチームメイトだ」
ローレンスら新戦力の加入により、今年のシーホークス守備陣のレベルは一段階上がっている。前年に被得点で11位、被ヤードで14位につけたシーホークス守備陣は、2025年に被得点(17.2点)でNFLトップ、被ヤードで6位にランクインし、ターンオーバー数でも6位という手強いユニットに進化を遂げた。
ディフェンシブエンド(DE)レナード・ウイリアムスはローレンスについて「あんなにフットボールの勘が冴えている選手に、今まで出会ったことがない」と話している。
「ボールを追いかけ、ターンオーバーやテイクアウェイを決めるのがものすごく上手い。彼は時に自分のためじゃなくて、周りの仲間のために動いてくれる。それはうちのディフェンスにとってものすごく大きなことだ」
33歳のローレンスがプレーごとに示したたゆまぬ努力が、チーム全体に良い影響を与えていると指摘したウイリアムスは、次のようにコメントした。
「年寄り扱いして冗談を言うこともあるけど、彼のことを“クラッシュ・アウト”とも呼んでいるんだ。年がいっているのに飛び回り、毎プレー全力でボールに突っ込んでいくからね。それを見た若手は、すべてのダウンで全力を出さざるを得なくなる。それによってチームのメンバー同士が高いレベルで競い合うようになっている」
ローレンスは守備陣に変化をもたらす存在であり、増援なしでプレッシャーをかけ、手薄な状態でランを防ぐことを求められている。そのおかげで、マクドナルドHCは複雑なカバレッジを展開できているのだ。
『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、シーホークスは2025年シーズン(プレーオフ含む)において、リーグ内4位のプレッシャー率(38.1%)を記録しつつ、ブリッツ率はリーグで5番目に低い22.3%にとどめたという。また、ブリッツなしでのプレッシャー率は35.2%で、これはNFL全体で5番目に高い数値となっている。
わずか4人でランニングバック(RB)を抑えつつ、プレッシャーを生み出すディフェンシブラインの能力こそが、守備陣全体の要となっている。
ウイリアムスは「それはでかい。ディフェンス全体を広げることにつながるからね」と語り、次のように続けた。
「ランゲームでも同じだ。もし2人のハイセーフティでランを止められ、4人だけでパスラッシュができれば、守備の選択肢が広がるし、マイクがプレッシャーとかそういうプレーを自由に仕掛けられるようになる。ディフェンシブフロントとして、わずか4人でランを止められること、4人だけでパスラッシュができることには大きな誇りを持っている」
シーホークス守備陣は波のように押し寄せ、相手オフェンスは1人の選手に狙いを定めることができない。ローレンスはQBプレッシャー(51回)でチームトップに立っているが、コーナーバック(CB)バイロン・マーフィー(46回)、ウイリアムス(45回)、LBウチェナ・ヌウォス(44回)、LBボイエ・マフェ(41回)の4人も40回以上を記録した。2025年シーズンに40回以上のQBプレッシャーを記録した選手が5人以上いるチームはシーホークスだけだ。
31歳のウイリアムスは、選手を入れ替えながらプレーできるからこそ、19試合を終えた今もあまり疲れを感じていないのだと明かした。
「つまり、層の厚さがすべてだ。そのおかげで俺たちは今シーズン、何回も選手を入れ替えられたんだと思う。うちには、クオーターバック(QB)を追い詰められる選手も、ランを止められる選手も、とにかくたくさんいる。それに、3、4週間前にはすでに疲れていたのに、今この瞬間もあまり疲労感がないのは、ローテーションがあるおかげだと思う」
疲れ知らずの守備陣が日曜日にQBドレイク・メイ率いるペイトリオッツに勝利すれば、ローレンスやウイリアムスをはじめとするシーホークスの面々は、ロンバルディトロフィーを掲げて壇上に立つことになるだろう。
【RA】



































