8連敗に「いら立ちと励みを両方感じる」とベアーズのルーキーQBウィリアムズ
2024年12月18日(水) 15:588連敗という苦境により、シカゴ・ベアーズのルーキークオーターバック(QB)ケイレブ・ウィリアムズは身体的にも精神的にも大きな打撃を受けている。
全体1位指名のウィリアムズは、マンデーナイトに行われたミネソタ・バイキングスとの試合で2度サックされ、今シーズンの被サック数は58に到達した。これは1970年以降のルーキーとして歴代3位の記録だ。ウィリアムズはこれまでの14試合中、13試合で複数回サックされている。
それに加え、チームの連敗も止まらない。8連敗はベアーズのフランチャイズ史上、単一シーズンの連敗記録として2番目の長さに並ぶ。バイウイークに入ったシーズン第7週の時点で4勝2敗だった戦績は、そこから4勝10敗へと転落。これで4年連続となる10敗以上のシーズンが確定した。
第4クオーター序盤、第4ダウンでリスクの高いプレーに失敗したウィリアムズは、その後にベンチで痛みとフラストレーションを露わにしていた。それでも、この連敗の中で何とか希望の光を見いだそうとしている。
「この状況にはいら立ちと励みの両方を感じる」とウィリアムズは『ESPN』のコートニー・クローニンに語った。
「フラストレーションを感じるのは、もちろん連敗中だからだ。何試合だっけ、8試合? そう、8連敗だ。こんなのは初めてで、経験したことがない。それがフラストレーションの原因だ。それでも励みになるのは、チームとして懸命に戦っていることだ」
「励みになるのは、今シーズンに起こったすべてのことをチームとして乗り越えようとしていること。シーズン序盤に自分が思うようなプレーができず、見えているはずなのにできないもどかしさを感じながらも、成長し続け、進歩し続けようとしてきた。コーチが解雇されたり、いろいろなことがあって、今は4勝10敗。そんな状況でも毎日起きて、いつも通りやるべきことをやる。それができていることが自分にとって励みだし、チームにとっても励みだ。だからこそ、続けなければならない。フラストレーションもあるけど、同時に励みも感じている」
度重なるヒットやコーチの変更、単にルーキーであること、あるいはそれらが複合的に絡み合った結果なのか、ウィリアムズはパスの判断が遅れる場面が続いている。投げる時間がある状況でもオープンのターゲットを見逃すことが多い。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、月曜日の試合でウィリアムズはドロップバックの42.9%でプレッシャーを受けていたという。この問題の一部はオフェンシブラインに起因しており、ルーキーのオフェンシブタックル(OT)キラン・アメガジーがブラクストン・ジョーンズの代役として初先発したものの、何度も相手に突破を許している。一方で、ウィリアムズ自身も簡単な解決策を見つけられず、ボールを長く持ちすぎることでプレッシャーを招きやすい状況を作り出している。
ベアーズは特に第3ダウンのコンバージョン率が低く、月曜日の試合では12回中わずか1回しか成功しなかった。ウィリアムズは第3ダウンで7回中2回のパス成功で34ヤードを獲得したが、サック2回、ファンブル1回、スクランブル2回を喫している。また、11回中8回(73%)の第3ダウンでプレッシャーを受けており、これは今シーズンの第3ダウンにおけるプレッシャー率としては最も高い。
ウィリアムズは精神的には問題ないとしながらも、体へのダメージが蓄積していると認めている。
「こう考えてみてほしい」とウィリアムズは切り出し、次のように続けた。
「1カ月に3回も交通事故に遭ったら、その影響を感じるだろう。それがフットボールでヒットを受けるということに等しい。ボールを運ぼうとして自分から相手に突っ込んで行くのとは違って、常に受け身の状態でヒットを受け続けると、その身体的なダメージはどんどん積み重なっていく」
ベアーズの連敗は自らのミスによるところも大きい。マット・エバーフラスの解任も状況を改善するには至らず、トーマス・ブラウン暫定HCが指揮した2試合はいずれも18点差以上で敗れている。バイキングス戦での最大のミスは、バックアップオフェンシブラインマンのセンター(C)ダグ・クレイマーがフルバック(FB)として起用された際に、レシーバーとしてプレーすることをオフィシャルに報告し忘れ、ランニングバック(RB)ディアンドレ・スイフトの1ヤードタッチダウンが無効となった点だ。この反則により得点は取り消され、ベアーズは第3クオーター中盤でバイキングスのリードを半分に縮めるチャンスを逃し、結局フィールドゴールに終わった。
「完全に自分のミスだ」とクレイマーは話している。
「報告を忘れてしまった。フィールドに走り出て、時間が減っていく中でハドルに入り、そのままプレーしてしまった。許されないミスだ。チームメイト全員に謝った。こんなことがあってはいけない」
2024年のシカゴ・ベアーズでは、こうしたミスがあまりにも頻繁に起きている。
【R】