テキサンズWRデルがチーフス戦で膝に“深刻な”負傷、一晩入院へ
2024年12月22日(日) 08:59ヒューストン・テキサンズのワイドレシーバー(WR)タンク・デルが現地21日(土)にカンザスシティ・チーフスに27対19で敗れた試合で“深刻な”膝のケガに見舞われ、さらなる検査を受けるためにカンザスシティ近郊の病院に一晩入院する必要があると、ヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズが発表した。
ライアンズHCは「タンクが深刻な膝のケガに見舞われた。ここカンザスシティで一晩を過ごし、さらなる検査を受ける予定だ。明日には彼についての最新情報が得られるだろう。今はただ、タンクのことを思い、祈っている」と述べている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは、医師たちはまだケガの程度を確認している最中だが、デルは膝蓋骨(しつがいこつ)を脱臼したと報道。手術の可能性もあるが、現時点ではまだ行われていないとつけ加えている。
デルは第3クオーター序盤に素晴らしいタッチダウンキャッチを決めた際に負傷。キャリア2年目のデルはエンドゾーン後方でクオーターバック(QB)C.J.ストラウドからの30ヤードのパスを受けたが、チームメイトのWRジャレッド・ウェインが地面にダイブした際にデルの脚に接触。デルは芝生の上で痛みに苦しみながら倒れ込んだままとなった。
左脚全体をエアキャストで固定されたデルは、担架に乗せられた後、カートに乗せられてフィールドを後にしている。その後、救急車でカンザス大学医療センターに搬送され、一晩入院することになった。
そのタッチダウンキャッチによってテキサンズは同点に追いつくチャンスを得たが、デルの負傷はテキサンズにとって胸が傷む場面となっている。
デルと同じく2023年ドラフトでテキサンズから指名を受けたストラウドは、この負傷に明らかに動揺。タッチダウンパスを決めた直後に喜ぶことはなく、チームメイトと共にデルの周りに集まった際には、感情を抑えきれない様子だった。
ストラウドは試合後に「彼は俺の親友だ。俺はあれを乗り越えようとしていた」と話している。
デルは土曜日の試合でチームのレシーブ記録をけん引し、レシーブ6回、98ヤード、タッチダウン1回を記録。このパフォーマンスは、約1年前に脚を骨折し、印象的なルーキーシーズンを途中で終えることになったデルが、徐々に本来の調子を取り戻しつつあることを示すものだった。
ライアンズHCは「彼がチーム全体にとってどれほど重要な存在かは皆さんもご存知のはずだ。つらい。彼があんなふうに倒れるのを見るのはつらい」と述べている。
「彼は素晴らしいパフォーマンスを見せていた。私たちのために本当に良くやってくれた。絶好調だったんだ。今はとにかく彼のことを思い、祈り続けたい」
テキサンズのWR陣はシーズンを通してケガに悩まされている。ニコ・コリンズはハムストリングのケガで数試合を欠場し、ステフォン・ディッグスはシーズン第8週にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂してシーズンを終えた。
それでも、テキサンズは先週に行われたマイアミ・ドルフィンズ戦を制して2年連続のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区タイトル獲得を決めている。しかし、土曜日にデルが負傷したことはプレーオフ進出チームにとって大きな痛手となるだろう。
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