手を骨折した状態でMVP級の活躍を見せてきたビルズQBアレン
2024年12月23日(月) 10:15NFL全体で広がっていたMVP候補の議論は決着がついたようで、バッファロー・ビルズのクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンが最も有力視されている。
元チームメイトのワイドレシーバー(WR)ステフォン・ディッグスは最近出演した『Good Morning Football(グッドモーニング・フットボール)』でアレンを絶賛し、「間違いなく彼が受賞すべきだ。素晴らしい活躍をしている」と語った。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが毎年実施している上級幹部への調査で、アレンはMVPの投票で27票中22票を獲得している。
要するに、アレンはリーグで最も名誉ある個人賞を獲得する真の機会を得ているということだ。また、アレンは大きな逆境を乗り越えながら、最高のパフォーマンスを見せている。
情報筋によると、アレンはMVP級の活躍を見せてきた今シーズンの大半を、左手を骨折した状態で過ごしてきたという。
現在は完全に回復しているが、アレンは2024年シーズンの大半で健康状態が万全ではなかった。
アレンはシーズン第1週に勝利したアリゾナ・カーディナルス戦の第4クオーターで、2人の選手に突き飛ばされながら空中を舞うような形でタッチダウンランを決めた際に手をついて着地し、そのプレーで非投球側の手を骨折。アレンはすぐに立ち上がってタッチダウンを祝ったが、左手を見つめながら振っている様子が見られている。
試合後に「大丈夫」だと語ったアレンは、一度も欠場していない。試合直後のチームの故障者レポートでは、通常より準備期間が短い中で臨む木曜夜のマイアミ・ドルフィンズ戦を前に、すべての練習でフル参加とされていた。
アレンはビルズがシーズン第12週のバイウイークを終えるまで故障者レポートに載せられていたため、手を負傷していることは知られていたが、ケガの深刻度や性質についてはこれまで明かされていなかった。それが判明した今、アレンが今シーズンに成し遂げてきたことの素晴らしさがさらに増している。
ディッグスをはじめとする高額契約のベテラン選手が複数名退団したことにより、今季は再建の年になると見られていたが、アレンは好成績を収めてきた。シーズン第16週を迎えるにあたり、アレンは25回のタッチダウンパスに対してインターセプトを5回に抑え、パサーレーティング103.5を記録。ビルズ攻撃陣は昨季のどの時点よりもうまく機能している。
手の骨折によってプレーには制限がかかっており、シーズン第15週を終えた時点でアレンがセンターからスナップを受けた割合は15.4%と、キャリアの中で3番目に低い数字となっている。しかし、手の骨折がランプレーを妨げることはなく、アレンは試合平均34.6ランヤードを記録し、過去のシーズンと同じようなパフォーマンスを維持してきた。
【RA】