残りのシーズンで大きな失態がなければペイトリオッツHCメイヨは2025年も続投見込み
2024年12月23日(月) 11:56およそ四半世紀にわたりビル・ベリチックという1人のヘッドコーチ(HC)に率いられてきたニューイングランド・ペイトリオッツが、その後任をたった1シーズンで解任する可能性は低いだろう。
シーズン第15週を終えた時点で3勝11敗の成績にもかかわらず、ジェロッド・メイヨHCはシーズン最後の3試合で大失態を犯さない限り、2025年もヘッドコーチとして続投する見込みだと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが現地22日(日)の“NFL GameDay Morning(NFLゲームデー・モーニング)”で報じた。
「クラフト家はジェロッド・メイヨを続投させたいと考えている」とラポポートは述べた。
「彼らはメイヨがチームの将来を担うリーダーだと信じており、このプロセスが数年かかるものだと最初から理解している」
「ただし、もし最後の数試合で大きく崩れ、苦戦を強いられ、ロッカールームで信頼を失うような事態になれば、状況が変わる可能性はある。しかし現時点では、ペイトリオッツはジェロッド・メイヨを将来のリーダーと見なしている」
ペイトリオッツでラインバッカー(LB)としてプレーし、ベリチックの下でディフェンシブアシスタントを務めた経験を持つメイヨは、ヘッドコーチ初年度から厳しい試練に直面している。
シーズン初戦に勝利した後、ペイトリオッツは6連敗を喫し、現在も5連敗中。先発クオーターバック(QB)はジャコビー・ブリセットでスタートしたが、最終的には新人のドレイク・メイが後を引き継いでいる。オフェンスはリーグ最下位に近い状態で、得点では31位、総獲得ヤードでは30位にとどまっている。メイヨの専門であるディフェンスの成績も厳しく、失点で23位、総被ヤードで21位と振るわない。
ヘッドコーチもクオーターバックも1年目となるペイトリオッツが、2024年にプレーオフ進出を期待されていたわけではない。しかし、いくつかの敗戦で戦意を欠く姿が見られたことで、メイヨHCの将来に対する懐疑的な見方が広がっている。
アリゾナ・カーディナルスに敗れたシーズン第15週の試合で、オーナーのロバート・クラフトと社長のジョナサン・クラフトが不満げな表情を見せる映像が話題となり、クラフト家がメイヨHCに不満を抱いているのではないかとの憶測を呼んだ。これに対しメイヨHCは「彼らはチームとしてのわれわれを全面的にサポートしてくれている。彼らは自身が所有するチームの大ファンだ。だから彼らが何を言おうと、それは彼らの意見だ」と月曜日に記者たちに述べている。
クラフト家の下で、ペイトリオッツがたった1シーズンでヘッドコーチを解任した例はない。フォックスボロで最後に1年で解任されたのは1990年のロッド・ラストで、当時のオーナーであったビクター・キアムがフランチャイズ史上最低の1勝15敗という成績を受けてその決断を下している。
2024年のペイトリオッツはすでに1990年の悲惨なシーズンを上回っている。しかしながら、シーズン最後の3試合でチームは第16週にAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区を制したバッファロー・ビルズに敗北しており、第18週には再びビルズとの対戦が控えている。また、第17週の相手はプレーオフ争いに残っているロサンゼルス・チャージャーズだ。このため、今季を3勝14敗で終える可能性もあり、そうなれば1992年以来の最多敗戦数となる。さらに、この成績はベリチックが最後に指揮したシーズンを1敗上回ることになる。
それでもクラフト家はメイヨHCを長期的なリーダーと見なし、スロースタートに過剰に反応するつもりはない姿勢を示している。来季は2年目のHC、2年目のQB、そしておそらくドラフトトップ5の指名権を有する状況でスタートすることになりそうだ。
20年以上にわたる前例のない成功を収めたチームが、新たな王朝を築くのに急ぐ必要はない。
【R】