QBダニエルズはイーグルス戦で「大物」になったとコマンダースHCクイン
2024年12月23日(月) 14:54新人でありながら、ワシントン・コマンダースのクオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズは試合終盤に強さを発揮して勝利をもぎ取る選手として早くも評判を得ている。
現地22日(日)、ダニエルズはコマンダースを劇的な逆転勝利に導いた。最後の2分間で57ヤードのドライブをけん引したダニエルズは、試合終了間際にワイドレシーバー(WR)ジェイミソン・クラウダーに9ヤードのタッチダウンパスを通し、フィラデルフィア・イーグルスを36対33で下している。
チーム公式記録によると、ダニエルズは「どんな状況でも試合に勝てると常に信じている。時計がゼロになるまで試合は終わりじゃない」と語ったという。
残り3分48秒の時点でイーグルスに30対28でリードされていたにもかかわらず、ダニエルズはプレッシャーを受ける中でインターセプトを喫してしまった。これはコマンダースがイーグルス戦で喫した5回のターンオーバーのうちの1回だ。そのボールはセーフティ(S)リード・ブランケンシップによってコマンダース陣27ヤード地点までリターンされている。その後、イーグルスが55秒間にわたる4回のプレーでフィールドゴールを決め、33対28とリードを広げた。
ツーミニッツウォーニングでの停止なし、タイムアウト1回、1タッチダウン差。たとえインターセプトという痛恨のミスを犯した後でも、それが、ダニエルズが最も輝く瞬間だ。
ペナルティと長いキックオフリターンにより、コマンダースは自陣43ヤード地点から攻撃を開始したが、ダニエルズはそのドライブでプレーの大半をけん引し、最終ドライブでパス5回中4回を成功させて(時計を止めるためのスパイクを含む)33ヤードを獲得。また、2回のランで14ヤードを稼ぎ、試合終了まで残り6秒の時点でクラウダーに9ヤードのタッチダウンパスを通した。イーグルスのキックオフリターンは期待外れに終わり、コマンダースは2012年以来の10勝シーズンを達成している。
試合後、コマンダースのヘッドコーチ(HC)ダン・クインは「彼にチャンスを与えたら、その場所で本当に輝くんだ」と報道陣に語った。
ダニエルズが初めて試合終盤に魔法のような力を垣間見せたのは、第4クオーターで逆転勝利を決めたシーズン第2週のニューヨーク・ジャイアンツ戦だ。10月に行われたシカゴ・ベアーズ戦では、肋骨の負傷で出場すら見込まれていなかったにもかかわらず、ヘイルメアリータッチダウンを決めて新たな高みに到達している。そして日曜日、コマンダースにとってこれまで以上に重要な試合で、ダニエルズはまたしても土壇場で力を発揮した。
クインHCは「今日、彼は大物になった。本当にそうなった」と述べている。
第4クオーターに2回、コマンダースを逆転に導く必要があったダニエルズは、WRオラマイド・ザキアスに2回のタッチダウンパスを通し、残り9分の時点で逆転に成功したが、再びイーグルスにリードを奪われてしまった。興味深いことに、ザキアスとクラウダーはイーグルス戦でそれぞれ2回のタッチダウンを決めたが、日曜日の試合を迎えるまで両選手のタッチダウンレシーブ数はともに0回だった。
この試合で、ダニエルズはパス39回中24回を成功させて258ヤード、タッチダウン5回、インターセプト2回を記録。また、9回のキャリーで81ランヤードも獲得した。ダニエルズはラマー・ジャクソン(2019年シーズンに2回)とキャム・ニュートン(2015年シーズンに1回)に次いで、同じ試合で5回以上のタッチダウンパスと75ランヤード以上を記録した3人目のクオーターバックとなっている。
その成績は素晴らしい。しかし、ダニエルズは試合が決まる瞬間に自分がボールを持っていることを何よりも大切にしているとコメント。試合後半でのターンオーバーによって逆転が難しくなったことが、さらなるモチベーションにつながったようだ。
「ああいう状況が大好きだ」と語ったダニエルズはこう続けている。
「(試合は)薄氷の上にあるようなものだし、プレーを決めなきゃいけない。本当にこのスポーツが好きなら、そういう瞬間のためにプレーしているんだ。最後の最後まである大事な場面のためにプレーしているんだ」
「最後まで、すべてが自分にとって不利な状況で、追い詰められているとき、どう反応するか?」
決勝ドライブで熱狂を巻き起こす勝利を収める。それが、ダニエルズがキャリアの初期から知られるようになった理由だ。
【RA】