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レイブンズ戦の大敗からポストシーズンに向けて立て直しを図るQBストラウドとテキサンズ

2024年12月27日(金) 14:18


ヒューストン・テキサンズのC.J.ストラウド【Sam Lutz/Kansas City Chiefs via AP】

ヒューストン・テキサンズがクリスマスデーに見せた不甲斐ない姿は、チームによってはシーズン終盤の失速を招きかねない内容だった。

しかし、クオーターバック(QB)C.J.ストラウドはテキサンズがそうなることはないと確信している。

31対2でボルティモア・レイブンズに敗れた後にストラウドは、「いや、そんなことはない。泣いて悔しがるか? もちろん、簡単に受け止められることじゃない」と語った。

「でも同時に、それがこのゲームの一部だ。時にはひどい試合をしてしまうこともある。簡単に言えることじゃないけど、今日はまさにそういう日だった。最初から最後まで何もうまくいかなかった。このゲームでは、こういうことも起きる」

「きっと、これまでのキャリアで同じような経験をした選手はたくさんいるはずだ。俺はこれを異例なことだとは思わない。むしろ、こういう試合は自分を目覚めさせるために必要だと思う。俺自身にとっても、このチームにとっても」

もしテキサンズがレイブンズ戦での不振について言い訳を見つけようとするなら、いくつかの理由を挙げることができるだろう。チームは現地21日(土)にAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)トップのカンザスシティ・チーフスとアウェーで対戦し、8点差で惜敗する接戦を繰り広げた。その後、非常に短い準備期間を強いられた上に、土曜日の試合でワイドレシーバー(WR)タンク・デルが膝の重傷を負い、パッシングゲームの新たな選択肢を模索せざるを得ない状況に追い込まれた。今シーズンに主力レシーバーが負傷離脱するのはこれが2度目となる。

準備期間が短かったのはレイブンズも同じだったが、彼らは34対17でピッツバーグ・スティーラーズに勝利した勢いそのままに、クリスマスデーでさらに圧倒的なパフォーマンスを見せた。オフェンスに関してはテキサンズほどの負傷者はいないとはいえ、同じように厳しいスケジュールの中でプレーしていたレイブンズは、より優れたチームであることを示した。

ストラウド自身も、この試合でのパフォーマンスが悪かったことを認めている。パスは31回中17回成功と精度に欠き、185ヤード獲得、インターセプト1回という結果に終わった。4日前のチーフス戦でも2つのインターセプトを喫している。敗北の原因を探すなら、鏡を見れば済むかもしれない。

「その通りだ」とストラウドは言う。

「今日は俺の責任だと思う。キャリアの中でも最悪の試合のひとつだ。最初から集中力を欠いていたし、エネルギーも足りなかった。オフェンスを思うように導くことができなかった。自分を鏡で見て、正直に振り返る必要がある。今日は十分な出来ではなかった。とはいえ、落ち込んでいる暇はない。ただ、前に進むしかない」

今シーズン、ストラウドは不安定なオフェンシブラインによって苦戦を強いられてきた。何かに絶えず悩まされている、と表現しても過言ではないラインは、ストラウドの2024年のパフォーマンスに大きな影響を及ぼしている。この試合でもレイブンズのレッドゾーンにわずか2回しか到達できず、いずれも第4ダウンでターンオーバーを喫して攻撃を終えた。

2023年にオフェンス部門年間最優秀新人賞を獲得したストラウドにとって、2024年は明らかにより厳しいシーズンとなっている。最大の武器である正確性も、水曜日の試合では影を潜めた。記者から昨年との違いについて問われた際、ストラウドはこう答えた。

「逆に教えてもらいたいくらいだよ。去年と同じアプローチをしているつもりだし、むしろ今までよりも周りが良く見えていると思っている。身体が消耗しているせいか、大したプレーができていない。そんな言い訳は最悪だけどね。プレーを決められていないのは事実だ。結局、それが去年と今年の違いだと思う。必要なだけプレーを決められていない」

「プレーを決めないといけない時や、仲間が空いている時は、プレーを成功させる方法を見つけて、自分ができることをしなければならない。とにかく試合に勝つことが大事だ。オープンになっている選手がいる時にチームをリードできるかは俺次第だし、俺がプレーを決める必要がある。それが去年と今年の違いだと思う。でも、それは修正できる」

とはいえ、今は問題点を精査している余裕はない。テキサンズはAFC南地区のチャンピオンとしてプレーオフ進出を決めている。しかしながら、レイブンズに敗れたことは確実に不安材料となる。特に、レギュラーシーズンが残り1週間しかない状況で、プレーオフにはレイブンズ級の強豪がひしめいている。

テキサンズがプレーオフ初戦での惨敗を避けたいのであれば、水曜日の試合で露呈した多くの問題を早急に解決する必要がある。

ヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズは「雪辱を果たすつもりで戻ってきて、これが自分たちの本来の姿ではないと示す必要がある」と話している。

「最終的に言えるのは、これが自分たちではないということだ。今日フィールド上で見せたものは、われわれを象徴するものでもなければ、テキサンズのフットボールでもない」

「これを乗り越えて立ち直るためには、まず自分自身を見つめ直し、エリートレベルの実行力とエネルギーを持ってプレーしなければならない。そして、試合に勝つために必要なプレーを決める。まずは自分自身を振り返るところから始まり、そこから進んでいく」

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