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シーホークスHCマクドナルドがQBスミスを支持、「今のチームにとってはジーノが最適」

2025年01月09日(木) 10:23


シアトル・シーホークスのヘッドコーチ(HC)マイク・マクドナルドとジーノ・スミス【Todd Rosenberg via AP】

シアトル・シーホークスが今季10勝目を挙げてシーズンを締めくくった中、クオーターバック(QB)ジーノ・スミスは大きなインセンティブを受け取る条件を満たした。スミスは2025年に契約延長という形でさらに多額の報酬を得ることになるのだろうか?

ヘッドコーチ(HC)マイク・マクドナルドはシーズン終了時の記者会見でスミスを支持している。

『ESPN』によると、マクドナルドHCは「ジーノにはここにいてもらいたい」と述べたという。

「彼は本当に素晴らしい選手だと思う。今のチームにとってはジーノが最適だと感じている。私も関与する予定だが、最終的には私の判断ではなく、シーホークスの判断となる。しかし、ジーノは私たちが彼に対してどう思っているかを知っているし、私たちは確実に彼を先発クオーターバックとして心から大切に思っている」

シーホークスの先発クオーターバックとして3年目のシーズンを終えたスミスは、4,320パスヤードをマークし、自身が持つチーム記録を更新した。また、スミスはタッチダウン21回、パス成功率70.4%(キャリアハイ)、インターセプト15回を記録。バッファロー・ビルズのジョシュ・アレンやカンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ、デトロイト・ライオンズのジャレッド・ゴフ、ロサンゼルス・チャージャーズのジャスティン・ハーバートと並び、過去3シーズンでそれぞれ20回以上のタッチダウンパスを記録した5人の選手の1人となった。

シーホークスはジーノが司令塔を務めたシーズンでいずれも勝率.500を上回っている。

しかし、2024年は浮き沈みの激しいシーズンとなり、スミスがレッドゾーンで手痛いインターセプトを喫する場面も何度かあった。オフェンスは一貫性に欠け、パスの成績は良かったものの、リズムをつかむことはできなかった。

マクドナルドHCは「私たちは素晴らしいことをたくさん成し遂げた。そのうちの1つがジーノの生産性であり、それをさらに向上させていくことを楽しみにしている」とコメント。

「彼は本当に良い年を過ごしたと思う。昨日は彼と話したのだが、私たちが成し遂げたことに誇りを持ちながらも、オフェンスやチームとしてもっと良い仕事ができたんじゃないか、トーナメントに進出して勝ち進んでいくための体制を整えられたんじゃないかと感じている様子だった」

3年前にシアトルでのキャリアで新たなスタートを切った34歳のスミスは、オフェンシブラインの特に中央部が脆弱な状況でもパスを通し、シーホークスのオフェンスを支え続けてきた。シーズン終盤には膝のケガにも苦しんだが、すべての試合で先発を務めた。

シーホークスは2023年にベテランQBのスミスと3年7,500万ドル(約118億6,333万円)の契約を締結。契約最終年を迎えるスミスは基本給として1,480万ドル(約23億4,103万円)、ロースターボーナスとして1,600万ドル(約25億3,084万円)、ワークアウトボーナスとして20万ドル(約3,164万円)を得る予定だ。パフォーマンスを考慮すると、2025年に受け取る3,100万ドル(約49億0,351万円)は他の先発クオーターバックと比較すると控えめな金額だと言える。

今後疑問となるのは、ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・シュナイダーがマクドナルドHCと同じように感じてオフシーズンの序盤に契約延長を目指すのか、それともトレーニングキャンプが行われる夏頃まで解決しないまま問題が長引くのかという点だ。

月曜日にライアン・グラブを解雇したシーホークスが誰を新攻撃コーディネーター(OC)として採用するかも重要な要素となる。マクドナルドHCは今週、プレーコーラーを変更する理由の1つとしてオフェンスの軌道を挙げており、よりランを重視したいという姿勢を示した。

マクドナルドHCは「新しいコーディーネーターにはスタッフに対して大きな影響力を持っていると感じてもらいたい。だから、そうなったときに何らかの動きがあるかもしれないし、ないかもしれない。プロセスを進めながら、解決策を見出していくつもりだ」と述べている。

今シーズン、シーホークスはサム・ハウエルをバックアップQBとしていたが、スミスの契約を延長するとともに、いずれチームを率いることになる新人選手を迎え入れたとしても驚きではない。

【RA】