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ブロンコスのプレーオフ復帰戦でビルズの一員として古巣と対戦するOLBミラー

2025年01月09日(木) 14:04


バッファロー・ビルズのボン・ミラー【AP Photo/Greg M. Cooper】

デンバー・ブロンコスが最後にポストシーズンに進出した際、アウトサイドラインバッカー(OLB)ボン・ミラーはスーパーボウルのMVPに輝き、チームはロンバルディトロフィーを手にした。

それから9シーズンが経ち、ついにブロンコスがプレーオフの舞台に戻ってきた。全体2位指名でブロンコスに入団したミラーも再びフィールドに立つが、今回はかつてのオレンジとネイビーではなく、バッファロー・ビルズのブルーとホワイトのユニフォームを身にまとい、ワイルドカード週末に古巣との対戦に臨む。

今週、ミラーは“Full Circle(フルサークル/巡り巡って)”とコメントを添えて第50回スーパーボウルの時の写真をSNSに投稿し、今回の対戦について触れた。

35歳のパスラッシャーであるミラーは、ブロンコス史上最多となる110.5回のサック記録を保持している。プロボウルには8回選出されており、フランチャイズ歴代最多選出数を誇る元クオーターバック(QB)ジョン・エルウェイ(9回)に次ぐ実績を持つ。ブロンコスが最後にポストシーズン進出を果たした第50回スーパーボウルでは、サック2.5回とフォースドファンブル2回を記録し、同試合のMVPに選ばれた。

ミラーは、在籍中に100回以上のサックを記録した古巣チームとプレーオフで対戦する選手として、1994年にサンフランシスコ・49ersのディフェンシブエンド(DE)リチャード・デントがシカゴ・ベアーズと対戦して以来、史上2人目となる。また、スーパーボウルMVPを獲得した時のチームとプレーオフで対戦する選手としても、1994年のデント、2014年にインディアナポリス・コルツと対戦したブロンコスのQBペイトン・マニング、2010年にピッツバーグ・スティーラーズと対戦したニューヨーク・ジェッツのワイドレシーバー(WR)サントニオ・ホームズに次ぐ史上4人目。さらに、在籍中に8回以上プロボウルに選ばれたチームとプレーオフで顔を合わせる選手としても、2014年のマニング、2007年にロサンゼルス・チャージャーズと対戦したニューイングランド・ペイトリオッツのラインバカー(LB)ジュニア・セアウ、1961年にニューヨーク・ジャイアンツと対戦したグリーンベイ・パッカーズのディフェンシブバック(DB)エムレン・タネルに次いで、史上4人目となる。

ミラーがブロンコスと対戦するのは、現地12日(日)の試合でこれが2度目。前回の対戦は2023年シーズン第10週に行われた試合で、ビルズは24対22で敗戦を喫した。ミラーはタックル1回を挙げるにとどまり、サック、クオーターバックヒット、タックルフォーロスはいずれも記録できなかった。

2022年シーズン途中の膝の負傷により、ビルズでのキャリアが停滞したミラーは、2023年も完全復活には至らなかった。2024年シーズンも13試合で平均21スナップにとどまるローテーショナルプレーヤーとして起用されている。

しかしながら、ここ数週間でミラーは本来の存在感を取り戻しつつある。シーズン第12週のバイウイーク以降、ミラーのプレッシャー率は24.1%を記録し、50回以上のパスラッシュを試みた選手の中でトップに立っている。また、同じ期間に第3ダウンでは32.4%というプレッシャー率をマークしており、こちらも20回以上のパスラッシュを記録した選手の中でリーグ1位。パスシチュエーションでの起用が中心という点が数字に有利に働いているものの、ミラーはディフェンス全体に大きな影響を及ぼしている。2024年シーズンにおいて、ミラーがフィールドにいる際のビルズのプレッシャー率は42.1%、サック率は10.3%。一方でミラーがいない時は、それぞれ33.6%、4.5%にとどまっている。

日曜日の試合では、かつてブロンコスの顔だったミラーが、現在のチームの新たな顔であるルーキーQBのボー・ニックスを封じるという重要な役割を果たすことになる。

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