来季にカズンズを控えQBとして起用することに「何ら問題はない」とファルコンズGM
2025年01月10日(金) 13:19アトランタ・ファルコンズはシーズン終盤にクオーターバック(QB)カーク・カズンズをベンチに下げたものの、必ずしも決別を考えているわけではないようだ。
ファルコンズのジェネラルマネジャー(GM)テリー・フォンテノーは、サラリーキャップの負担が大きいにもかかわらず、2025年もカズンズをマイケル・ペニックスJr.の控えクオーターバックとして起用することに迷いはないと述べている。
「われわれは(カズンズを)控えとして起用することに何ら問題はないと感じている」とフォンテノーGMは現地9日(木)に語った。
「カークは素晴らしい人物であり、マイクを全力でサポートしてくれている。われわれとしては、彼をバックアップとして迎え入れることに非常に前向きだ」
カズンズ本人はこの条件に納得しているのだろうか。ファルコンズがプレーオフ進出を逃す形でレギュラーシーズンを終えるまでの間、カズンズは自身の将来について公に発言することはなかった。
カズンズはアトランタでの初年度に際立つ活躍を見せた場面もあり、オーバータイムの末にタンパベイ・バッカニアーズに勝利した試合では509パスヤードを記録した。その後もダラス・カウボーイズ戦とバッカニアーズとの再戦で連勝を飾り、安定したプレーを見せた。しかし、先発した最後の5試合ではパフォーマンスが急落し、タッチダウン1回に対してインターセプト9回を記録したことでベンチに降格。カズンズは最終的にリーグ最多タイとなる16回のインターセプトを喫している。
フォンテノーGMは、カズンズと契約した際には「2年間にわたって高水準なQBプレー」を期待していたと明かし、「カズンズがもっと長く先発を務め、ペニックスが控えとして過ごす時間ももっと長くなるはずだった」と述べている。
興味深いことに、ファルコンズはカズンズがミネソタ・バイキングスでプレーしていた2023年に負ったアキレス腱の負傷が不振に影響を及ぼした可能性を否定している。
「彼はケガをしていない。健康だった」とフォンテノーGMは述べた。
「単にプレーがうまくいかなかっただけだ。それについて満足している者はいない。全員が失望している」
カズンズの去就について、ファルコンズには3つの選択肢があると言えるだろう。トレードを試みるか、控えQBとして残留させるか、もしくは単純に解雇するというものだ。しかし、解雇することがチームの計画であるとの報道をフォンテノーGMは否定している。また、8月に37歳を迎えるカズンズが引退を選ぶ可能性も否定できない。
トレードの可能性には大きな障壁がある。カズンズの契約にはトレード拒否条項が含まれており、移籍を成立させるにはこれを放棄する必要があるが、カズンズにその意思があるかは不明だ。トレードの可能性について問われたフォンテノーGMは、詳細な説明を避けた。
「事態が進展すればその時に対応する。全員が納得しなければならない。多くの要素が絡む話だ」とフォンテノーGMはコメントしている。
カズンズの契約はトレードだけでなく、控えQBとして残留する場合にも障壁となる。『 Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、もしカズンズが来シーズンもファルコンズに残った場合、サラリーキャップへの影響は4,000万ドル(約63億2,080万円)に達する見込みだという。
ペニックスのルーキー契約には再構築の余地があるとはいえ、カズンズの契約による負担は総キャップスペースのかなりの割合を占める。それでも、ファルコンズはこれまでに費やしたコストを踏まえた上で、来シーズンもカズンズをチームに残す方針で進めているようだ。
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