チーフスはベンガルズとの対戦を避けたとの考えに「誰も怖くない」とTEケルシーが反論
2025年01月10日(金) 13:40カンザスシティ・チーフスは控え選手を中心に2024年レギュラーシーズン最終戦に臨んだ結果、デンバー・ブロンコスに大敗を喫した。
この敗北によってブロンコスは2015年以来初となるプレーオフ進出を果たした。すでにAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)第1シードが確定していたチーフスが、この消化試合で主力を温存したことに対し、一部の批評家からは意図的に試合を放棄したのではないかという指摘が上がった。ブロンコスが負けなければプレーオフ進出が叶わなかったシンシナティ・ベンガルズが出場を逃したことで、チーフスはAFC3連覇を脅かす要素をひとつ排除することができたとの見方が広がっている。
現地10日(水)、ベテランタイトエンド(TE)のトラビス・ケルシーがこの見方を一蹴した。
『ESPN』が報じたところによれば、ケルシーは自身のポッドキャスト番組『New Heights(ニュー・ハイツ)』で「誰も怖くない」と発言し、さらにこう続けたという。
「俺はあいつらにプレーオフに出てほしかった。『Mortal Kombat(モータル・コンバット)』みたいに、一匹ずつドラゴンを倒すような戦いがしたいんだ。相手が最下位シードとかはどうでもいい。いつだって最高のチームと戦う準備はできている」
「AFCだろうがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)だろうが、全員相手にしてやる。『モータル・コンバット』スタイルで、全力で挑んでやる。俺は誰一人怖くない」
ケルシーの語気がすべてを物語っている。スーパーボウル3連覇を狙うチーフスは、楽な道を選ぶ気はさらさらない。これまでの2連覇同様、正々堂々と王座を勝ち取るつもりだ。
「ウォルマートの駐車場で戦っても構わない」とケルシーは続けた。
「どこだっていい。オフシーズンにでも試合を組んで、本気でやり合おうじゃないか」
「強豪チームとの対戦は大好きだ。ベンガルズはシーズン終盤にかけて勢いに乗っていたチームなだけに、プレーオフに進出できなかったのは本当に残念だ。彼らが出場していれば、プレーオフはもっとクレイジーで、もっと面白いものになっていただろう」
ケルシーの言う通り、2024年のベンガルズは見応えのあるチームだった。守備が苦戦する中でも攻撃陣が高いパフォーマンスを発揮し、競り合う試合を勝ち抜く力を見せていた。しかしながら、ディフェンスがようやく調子を上げた頃には、プレーオフ進出の条件として全勝するだけでなく、他チームの結果にも左右される状況に追い込まれていた。
チーフスがブロンコス戦に全力を尽くす意思がないことが明らかになった瞬間、ベンガルズのプレーオフ進出の夢はついえた。
一方で、カンザスシティの夢はこれから始まる。ただし、ケルシーにとっては残念でならないことだが、その舞台にベンガルズはいない。
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