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レイダースのHC候補として注目されるライオンズOCジョンソン

2025年01月12日(日) 10:56


デトロイト・ライオンズの攻撃コーディネーター(OC)ベン・ジョンソン【AP Photo/Kamil Krzaczynski, File】

デトロイト・ライオンズの攻撃コーディネーター(OC)ベン・ジョンソンが再びヘッドコーチ(HC)候補として注目されており、この1週間で4回の面談に臨むなど、ライオンズがポストシーズンを終えた後も多くの機会が待ち受けている。

コーチングの世界では予想外なことが起こり得るものだが、情報筋によると、ジョンソンに注目し続けているチームが1チームあり、それはラスベガス・レイダースだという。

リミテッドパートナーのトム・ブレイディと共に大々的にヘッドコーチ探しに乗り出す中、次期ヘッドコーチの確保に必要な時間をかけるつもりのレイダースにとって、ジョンソンは注目すべき候補者として急浮上している。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとマイク・ガラフォロによると、人材コンサルティング企業である『Korn Ferry(コーン・フェリー)』のジェド・ヒューズがHC探しを支援しているとのこと。

情報筋によれば、レイダースはジョンソンに夢中になっているという。

現地10日(金)にレイダースとオンラインで面談を行ったジョンソンは、ニューイングランド・ペイトリオッツ、シカゴ・ベアーズ、ジャクソンビル・ジャガーズともオンラインで面談してきた。リーグ内では、レイダースの最近の混迷ぶりを考慮し、ジョンソンがレイダースとの面談に臨むことを疑問視する声も多かった。

レイダースは火曜日にヘッドコーチを務めていたアントニオ・ピアースを、木曜日にジェネラルマネジャー(GM)を務めていたトム・テレスコをそれぞれ1シーズンで解雇。1年前にジョシュ・マクダニエルズHCとデイブ・ジーグラーGMを解雇したレイダースは、この1週間でまたしても総入れ替えを行なった。ロースターの競争力が乏しく、クオーターバック(QB)の補強が急務のレイダースは、修繕ではなく、一から作り上げる必要があるチームだと言えよう。

しかし、情報筋によると、ブレイディがジョンソンを個人的に支持し、エージェントを通じてインタビューを受けるよう懇願したおかげで、ジョンソンはレイダースと話すことになったという。要するに、ブレイディがジョンソンを面談に招いた格好だ。

NFL屈指のコーディネーターとしてフィールドで見せた仕事と、ダン・キャンベルHCと共にチームを一から築き、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)の第1シードにまで導いた経験から、ジョンソンは理想的な選択肢だと考えられている。

ジョンソンはオープンな姿勢を保ち、どの選択肢が好ましいか、機会を考慮してどの選択肢を選ぶかを現在も検討していると言われている。ジョンソンには他の選択肢もある可能性が高い。

シーズン中にヘッドコーチ職について質問されたジョンソンは「どんな人にも、自分がどんな人間かを知り、限界を押し広げ、それに必要なものを持っているかを確認するという強い欲望があるものだ。だから、それに対する情熱はある。今はそのタイミングがいつになるか分からないが、そこには確かに情熱がある」と答えていた。

昨年10月にリミテッドパートナーとなったブレイディの存在もあり、レイダースは再び魅力的なチームとして注目されている。NFLネットワークのトム・ペリセロによると、ブレイディはかつてのコーチであるビル・ベリチックと話すなど、HC候補探しをひそかに進めていたという。また、ブレイディは試合前のフィールドでの時間を活用し、リーグ屈指のコーチたちの意見を聞いていた。例えば、ブレイディが『Fox Sports(フォックス・スポーツ)』の一員として実況を担当したシーズン第9週のライオンズ対グリーンベイ・パッカーズ戦には、レイダースの2人の候補者(ジョンソンとライオンズの守備コーディネーター/DCアーロン・グレン)が出演した。

レイダースのオーナーであるマーク・デイビスはテキサス州アービングで実施された12月のリーグミーティングの終了時に、ブレイディの役割をどう捉えているかについて熱弁を振るった。

当時、デイビスは少数の報道陣に対して「もちろん、私は常に彼と話している。彼の意見は大いに尊重されているし、これからもずっとそうだろう」と述べ、こう続けている。

「彼の役割がここでどう進化していくかは次第に分かってくるだろう。トムには大きな発言力を持ってもらいたい。コーチやジェネラルマネジャーではなく、全体像を見渡せるフットボールの専門家。それは組織のインフラ構築の一部であり、これまでの私たちになかったものだ。トムはいずれそれができる人物になると私は信じている」

その時が今、訪れているようだ。実際、ブレイディは自らの意見をGMやコーチと一致させることを目指しつつ、ピアースとテレスコを解雇する決定に影響を与えた。

ブレイディには今、白紙の状態からデイビスの支持を得ながら実行に移す機会がある。また、ジョンソンはそれに深く関わるかもしれない。

【RA】