ニュース

守備陣はレイブンズRBヘンリーを止めるために準備してきたとビルズHCマクダーモット

2025年01月21日(火) 12:30


バッファロー・ビルズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモット【AP Photo/Adrian Kraus】

現地19日(日)に行われたディビジョナルラウンドの試合でボルティモア・レイブンズと対戦するにあたり、バッファロー・ビルズは「(クオーターバック/QB)ラマー・ジャクソンと(ランニングバック/RB)デリック・ヘンリーをどう止めるのか」という質問を繰り返し受けた。

シーズン第4週にレイブンズに35対10で敗れた際、ビルズは2人を止めることができなかった。当時、ヘンリーが最初のプレーで87ヤードのタッチダウンを決めて、一気に試合の主導権をにぎっている。

しかしながら、27対25で勝利した日曜日の試合でビルズはヘンリーを見事に封じ込めた。前回の対戦で199ランヤードを積み上げたヘンリーを、16回のキャリーで84ヤードに抑えたのだ。ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットは試合後にディフェンスを称賛しており、時に批判の対象となることもある彼らの士気を大いに高める機会となった。選手たちはこの試合に向けて非常に高いモチベーションを持っていたようだ。

「選手たちはこの1週間、ずっとこう言われていたんだ。“お前たちは大きさが足りない、速さが足りない、強さが足りない、才能が足りない”と」とマクダーモットHCは話している。

ビルズは前半、ヘンリーを8回のキャリーでわずか21ヤードに抑え、序盤に勢いに乗らせないよう徹底していた。だが、後半になるとヘンリーは本来のペースを取り戻し、80ヤードのドライブを5ヤードのタッチダウンランで締めくくった。このドライブでは、ヘンリーが5回のキャリーで46ヤードを獲得している。

その活躍にもかかわらず、レイブンズはその後ヘンリーへのボール供給を大幅に減らし、試合終了までにボールが渡ったのはわずか2回で、いずれのランプレーもファーストダウン獲得には至らなかった。試合後、レイブンズのジョン・ハーボーHCはヘンリーの起用法について後悔はないと語った。

「その判断を疑うことはない。勝つためにやるべきことをやった」とハーボーHCはコメントした。

一方のビルズは、最低限のプレーで勝利をものにした。レイブンズは試合を通じて3つのターンオーバーを喫した上、試合終盤で優勢に立ちながらも、同点を狙った2ポイントコンバージョンで落球。この結果、ビルズは延長戦を回避することができた。

相手のミスに助けられた面はあったものの、マクダーモットHCは選手たちの努力を誇りに思うと語った。ビルズはヘンリーを抑え込んだだけでなく、街の名誉も守ったからだ。2020年にレイブンズのジャーナリストがバッファローを「敗者の街」と呼んだことがあり、今週になって再びその発言を繰り返していた。

試合後、マクダーモットHCはその意見に強く異議を唱えた。

「ここは勝者の街だ。彼らは勝者だ。私はここに8年間いるが、自分のホームタウンだと思っている」とマクダーモットHCは語った。

簡単な試合ではなかったが、この日ビルズは勝者であることを証明した。そして今、悲願のスーパーボウル制覇へまた一歩近づいた。その目標を達成すれば、「敗者」というレッテルは完全に過去のものになるだろう。

【R】