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2025年にホームフィールドアドバンテージを確保することを重視するテキサンズDEアンダーソンJr.

2025年01月21日(火) 12:14


ヒューストン・テキサンズのウィリアム・アンダーソンJr.【Aaron M. Sprecher via AP】

ヒューストン・テキサンズは2年連続で、ディビジョナルラウンドでシーズンを終えた。

それは多くのチームが到達したいと願う状況だが、スーパーボウル出場を目標に2024年シーズンを迎えたテキサンズにとって、現地18日(土)にカンザスシティ・チーフスに23対14で敗れたことは満足のいく結果ではなかった。

ほとんどのケースと同様に、ここでも文脈が重要になる。テキサンズはワイルドカード週末に勝利すると予想する者がほとんどいなかった中でプレーオフに進出したが、ロサンゼルス・チャージャーズを圧倒したことで期待に応える方法を見つけられるかもしれないという新たな希望が生まれた。また、テキサンズがディビジョナルラウンドにおけるチーフス戦の第3クオーター後半に得点を挙げて1点差に迫ったとき、その希望はかなり現実味を帯びていたと言えよう。

結局、テキサンズは試合に敗れた。しかし、2025年のオフシーズンを迎えるにあたり、テキサンズは落胆するどころか、むしろ今回の結果によって活気づいている。

月曜日、ディフェンシブエンド(DE)ウィリアム・アンダーソンJr.は「俺たちはそこにいる。誰が何を言おうと気にしない」と報道陣に語った。

「これは素晴らしいチームだ。クオーターバックもいるし、必要なものはすべてそろっている。積み重ねて、粘り強くやっていくしかない。俺たちには仲間がいる。素晴らしいチームがある。あとはただやり方を模索し続けるだけだ」

「AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)のどのチームを見ても、ただただ勝つ方法を見つけようとしているし、俺たちもより良い仕事をするためにそうする必要がある。やり方を見つけるんだ」

テキサンズはワイルドカード週末におけるチャージャーズ戦で勝利をつかむ方法を見つけ出した。その方法を一言で表すなら“ディフェンス”だ。AFC南地区王者のテキサンズと急速に勢いを増したチャージャーズの対決は接戦になると予想されていたが、テキサンズはディフェンスが誘った4回のターンオーバーによって圧勝に近い形で勝利を収めている。

2024年の最後の数カ月間、アンダーソンJr.が重要な役割を担う中で、ディフェンスは自分たちがチームの強みであることを証明。アンダーソンJr.はテキサンズが2025年に究極の夢を実現させるために目標リストに何を盛り込むべきかを理解している。それはより多くの試合に勝つことだ。

「素晴らしいことだけど、俺たちはホームフィールドアドバンテージを得られるように、レギュラーシーズンの試合に勝たないといけない」と強調したアンダーソンJr.はこう続けている。

「(テネシー)タイタンズとか(ニューヨーク)ジェッツのようなチームに負けるわけにはいかない。デトロイト(ライオンズ)には勝たないと。負けは許されない。ホームフィールドアドバンテージを獲得しなきゃいけないんだ。それが本当に自分たちの助けになるはず。でも、そうじゃないなら、アウェーで勝つ方法を見つけないといけない」

過去2年間、テキサンズは10勝7敗でAFC南地区を制し、ワイルドカードゲームをホームで行う権利を得てきた。テキサンズはどちらの試合も圧倒的な形で勝利したが、ディビジョナルラウンドでは同じような結果を残せず、昨季はボルティモア・レイブンズに、今季はチーフスに敗れている。

最大の目標に到達したければ、ホームフィールドアドバンテージは確かに役立つはずだ。特に、ホームで臨んだプレーオフゲームの成績が優れていることを考慮すると、なおさらそう言えるだろう。しかし、テキサンズが人材面の改善を図り、重大な負傷を避けることができていれば、2024年シーズンのシナリオは変わっていたかもしれない。

テキサンズは数カ月前にワイドレシーバー(WR)ステフォン・ディッグスをACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)の断裂で失い、WRニコ・コリンズ(最終的に復帰し、パスゲームで重要な役割を果たした)を欠いていた時期もあった。また、クリスマス直前に行われたチーフス戦ではWRタンク・デルが2年連続でシーズン終了につながるケガに見舞われている。ランニングバック(RB)ジョー・ミクソンはチームでの初年度に足首を2度負傷し、欠場を余儀なくされた。さらに、シーズン後半には守備陣の主力選手も数名、戦線離脱している。そして、オフェンシブラインも2024年シーズンを通して極めて不安定であり、クオーターバック(QB)C.J.ストラウドのオフェンスを向上させる能力や、アンダーソンJr.が語ったような勝利を重ねることの妨げとなっていた。

基本的に、負傷は避けることができない。プレーオフで勝ち進むには健康状態の維持が重要になるが、負傷者を出さないチームなど存在しない。しかし、優秀なチームはオフシーズンに質の高い戦力を補充して、そうした損失に対応するものだ。現在のテキサンズは2025年にそこに重点を置くべきだと理解している。

オフェンシブラインの改善も最優先事項として取り組むべきだ。ストラウドは2024年レギュラーシーズンに52回のサックを喫し、ポストシーズンのチーフス戦では8回のサックを浴びている。これは今シーズン第9週のジェッツ戦と並び、1試合あたりのサック数としてキャリアで最も多い数字となった。

テキサンズは最終的な目標まであと一歩のところまで来ていることを十分に理解している。しかし、最後のハードルが最も難しい傾向にあるというのはよくあることだ。アンダーソンJr.をはじめとするテキサンズのメンバーは明確な目的――そのハードルを乗り越える方法を見つけること――を持って2025年のオフシーズンを迎える。

【RA】