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ライオンズOCジョンソンを次期HCとする契約のまとめに入ったベアーズ

2025年01月21日(火) 14:40


デトロイト・ライオンズの攻撃コーディネーター(OC)ベン・ジョンソン【AP Photo/Kamil Krzaczynski, File】

NFLで最も強く求められているオフェンシブマインドの持ち主の1人が、ウインディシティへ向かう。

シカゴ・ベアーズが次期ヘッドコーチとしてベン・ジョンソンとの契約の最終調整に入っていると『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが現地20日(月)に伝えている。ペリセロによれば、契約の諸条件は整っており、ジョンソンは近いうちにシカゴに飛び、このまま問題が発生しなければベアーズのコーチに就任する予定だという。

過去3年にわたってデトロイト・ライオンズに革新を起こした攻撃コーディネーター(OC)であるジョンソンが、5勝12敗に終わった2024年シーズンの半ばに解雇されたマット・エバーフラスの後任を務めることになる。

ジョンソンのスタッフ編成は迅速になされる可能性がある。元ニューオーリンズ・セインツHCのデニス・アレンが、新人ヘッドコーチとなるジョンソンの守備コーディネーター(DC)の最有力候補とされていると、ペリセロはつけ加えた。ジョンソンの動きは、今回の雇用サイクルに連鎖反応を起こすだろう。ジョンソンはジャクソンビル・ジャガーズとラスベガス・レイダースの面接も受けていた。これらのチームも次のヘッドコーチを探しており、おそらく、いずれも今回の動きによって有力候補を失ったと見られている。

ジョンソンは2022年にライオンズのOCの役割を担い、デトロイトの爆発的なユニットの立役者として頭角を現した。ライオン攻撃陣は2024年に新たな高みに達しており、リーグトップのスコアリングオフェンスとしてレギュラーシーズンを締めくくり、過去5シーズンでリーグ最高の試合平均得点(33.2ポイント)をマークしている。ジョンソンの指揮下で、ラインズは2024年の17試合中16試合で20ポイント以上を獲得。さらに、40ポイント以上を獲得した試合が6試合あった。これは1シーズンのうちに記録された数字として、NFL歴代トップタイにあたる。

その手腕によって、ジョンソンは1年前にもヘッドコーチの候補者リストに載っていた。しかし、この時はまだ昇格してほかの場所へ向かうべきときではないと判断し、ジョンソンはデトロイトで未完の仕事を仕上げることを選んでいる。2024年シーズンの大部分で、ジョンソンとライオンズは順調にその仕事を進めている様子であり、試合平均ヤード、試合平均ファーストダウン獲得回数でともにトップ5に入り、レギュラーシーズン15勝2敗という見事な成績でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)トップシードにつけた。

しかしながら、ライオンズのシーズンは最終目的に到達することなく終わっている。去る土曜日、ディビジョナルラウンドでワシントン・コマンダースと対戦したライオンズは、45対31で敗北。予想外の敗北により、ジョンソンには他のチームでの仕事を受けることが可能になった。その期間も、シーズン最後の敗北から48時間も続かなかったようだ。

これまでにNFLで13シーズンの経験を積んだ一方、ヘッドコーチの経験はないジョンソンは、ヘッドコーチの経験がないままベアーズHCに就任する新たなリーダーとなり――ヘッドコーチ経験のある状態で就任したのは2015年のジョン・フォックスが最後――、山積みになったタスクに向き合うことになる。ジョンソンが引き継ぐベアーズには、すでに厳選されたフランチャイズクオーターバック(QB)であるケイレブ・ウィリアムズがいる。ジョンソンにはデトロイトでジャレッド・ゴフと共に成し遂げたことを、今度はウィリアムズと実現することが期待されるだろう。

38歳のジョンソンは、これまでのエバーフラスHCやトーマス・ブラウン暫定HCの頃にはなかった、新たなレベルのプロフェッショナリズムと組織形成をもたらすことも目標にしている。ブラウンがプレーコーラーに昇格し、暫定コーチも務めたことで、ベアーズの生産性はわずかに高まった。しかし、それはウィリアムズとベアーズが新たなリーダーシップの元でどんな活躍をすることができるかの、予兆に過ぎない。

デトロイトでプレーコーラーとして3年にわたって成功を収めたジョンソンは、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区のライバルで仕事を引き継ぎ、夢を現実にするという目標へ突き進む。

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