ベリチックとノースカロライナ大学が正式な契約を締結
2025年01月24日(金) 11:00ノースカロライナ大学(UNC)のフットボールコーチに就任するビル・ベリチックと大学側が、正式な雇用契約にサインした。先月に就任が決まった後、6度のスーパーボウル制覇を果たしたヘッドコーチだったベリチックには、これを撤回してNFL復帰を選ぶのではないかとのうわさがあったが、今回の動きによってベリチックの起用が正式なものとなっている。
大学がこの契約について現地23日(木)に発表した。サインしたのは学長のリー・ロバーツとアスレチックディレクターのブッバ・カニンガムで、同日のサイン前に大学理事会の承認を得ている。ベリチックは水曜日にサインしていた。
正式な契約は、ベリチックの就任会見を行った際に学校が公開したサイン済みの条件規定書に代わるもの。72歳のベリチックが大学のプログラムを率いるのは初めてのことになる。
両サイドは5年契約に合意したものの、1年あたり1,000万ドル(約15億6,256万円)の基本給が保証されているのは最初の3年のみとなる。ほかに350万ドル(約5億4,696万円)がボーナスとして獲得可能。また、ベリチックがチームを離れる場合、6月までは解除金として1,000万ドルが設定されており、以降はこの金額は100万ドル(約1億5,630万円)に減少する。
1月に入っても、ベリチックの名前はNFLの雇用サイクルの中で挙げられてきた。一方で、ベリチックが選手のリクルートで訪れた先で撮影された写真が、頻繁にソーシャルメディアに登場してもいる。
さらに、元NFLチーム幹部で現在はノースカロライナ大学のジェネラルマネジャーを務めるマイケル・ロンバルディーが、ソーシャルメディア上でベリチックのノースカロライナ大学ターヒールズへのコメントを強調していた。
ベリチックがまだ正式契約にサインしていなかったという話題について、ロンバルディーは先週に『X(エックス)』でこう発言している。
「彼のフォーカスはノースカロライナのフットボールと、スタッフメンバーの雇用、チーム育成に注がれている」
「NFLは選択肢にないので、そういった話はやめていただきたい。皆さんの配慮に感謝を」
ベリチックの契約には下記の内容が盛り込まれている。
・年間10万ドル(約1,563万円)の経費
・ノースカロライナへの転居費用として10万ドル
・レギュラーシーズン8勝で15万ドル(約2,345万円)から12勝で35万ドル(約5,472万円)までのボーナス
・UNCをカンファレンスチャンピオンシップに導いた際のボーナス20万ドル(約3,127万円)、その試合で勝利した場合は30万ドル(約4,689万円)に増額
・カレッジフットボールプレーオフ(CFP)の最終投票に登場した場合のボーナス、トップ25入りの25万ドル(約3,908万円)からトップ5に入った際の50万ドル(約7,816万円)まで
・CFP出場のボーナスが出場で75万ドル(約1億1,723万円)、タイトル獲得で175万ドル(約2億7,354万円)
・その他、ボウルゲーム出場やチームの学業面での成果に対するボーナス
・カントリークラブのメンバーシップや、年間25時間のプライベート使用権といった特典
ベリックは24年間のニューイングランド・ペイトリオッツ在籍期間中にチームを6度のスーパーボウル優勝に導き、NFLのレギュラーシーズンおよびポストシーズンで333勝を上げており、それを上回るのはドン・シュラがマークした347勝というNFL記録だけだ。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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