沈黙を破ったレイブンズTEアンドリュース、“逆境が俺を強くする”
2025年01月24日(金) 15:22時に人生は、それがいかに変わりやすいものであるかを、残酷な形で思い出させる。
ボルティモア・レイブンズのタイトエンド(TE)マーク・アンドリュースは、去る日曜日にそれを思い知った。最悪なタイミングで、良くない1日を過ごしたのだ。第4クオーターのポゼッションでファンブルし、オープンなパスでやってきたボールを取り落としたことで、レイブンズの2ポイントコンバージョンは失敗に終わった。それにより、レイブンズの運命はディビジョナルラウンドでのバッファロー・ビルズへの敗北という形で決まっている。
予想はついた通り、アンドリュースはアメリカや海を越えたそのほかの場所で、批判の的となった。フットボールの結果が、わずか2プレーで決まるわけではないにもかかわらずだ。試合後もその翌日も報道陣との接触を避けて沈黙を保っていたアンドリュースは、落胆から立ち直るだけの時間を経て、木曜日にコメントを発している。
アンドリュースはソーシャルメディアへの投稿で「俺がどう感じているかをちゃんと表現するのは不可能だ」とつづった。
「日曜日に起こったことで、俺は本当に打ちのめされた。チームメイトやコーチ、レイブンズファンのことを思うと、すごくつらい。俺は自分のすべてを、できるだけ高いレベルでプレーするためにつぎ込んでいる。他の何よりも、このチームとフットボールのゲームを愛しているからだ。それが、俺の考えをまとめて、この公の場で説明するのに、今までかかった理由だ」
「こんなショックと落胆はこれまでに感じたことがないけれど、だからといって、俺はこの状況によって自分を定義させるつもりはない。この逆境が俺を強くし、俺がこれから先へ進んでいくための燃料になると約束する。ここ数日の間、俺と俺のチームを心から応援してくれたすべての人に感謝している。つらい状況の中でも、“Breakthrough T1D”に寄付してくれた人を含め、心温まる愛情と励ましを感じた。どん底の暗闇にいると思えるときでも、視点を変えれば、世界にはまだたくさんの光があることが分かる。自分の役割を果たして立て直し、貢献していくつもりだ #GodBless」
アンドリュースのキャリアの大部分において、それを定義づけるのは安定性だった。それだけに、ビルズ戦で2ポイントコンバージョンにミスして敗北したのが、人々に衝撃を与えたのだ。ニューヨーク州オーチャード・パークの凍える夜に、キャッチ5回で61ヤードを記録したアンドリュースだったが、1つのパスを落としたほか、非常に重要なスポットでのキャッチの後にファンブルしてしまった。後半で形成を逆転できるかに見えたレイブンズだが、そのミスでドライブが終わってしまった。
試合終盤にレイブンズが死に物狂いのタッチダウンドライブをやりとげた際、2ポイントコンバージョンに成功すれば同点に持ち込むことができた。攻撃コーディネーター(OC)のトッド・モンケンは、最も信頼できるパスキャッチャーへのパスを決断。クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンはキャッチ可能なエリアにボールを投じたものの、アンドリューが地面に倒れたとき、ボールはその手からこぼれ、悪夢のような1日は終わった。
オクラホマ大学からドラフト3巡目で指名されたアンドリュースにとって、それは成功に満ちたキャリアの中で、最も低い地点だったと言える。アンドリュースは7シーズンのNFLキャリアにおいて、これまでに3度プロボウルに選ばれ、オールプロのファーストチームにも1度指名されている。ジャクソンのトップターゲットであるアンドリュースは、キャリアベストの年だった2021年シーズンに、キャッチ107回、1,361ヤード、タッチダウン9回をマークしている。
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