DEヘンドリックソンは昇給に値するも、複数の高額契約には対応できないとベンガルズ人事担当
2025年01月31日(金) 13:09ディフェンシブエンド(DE)トレイ・ヘンドリックソンは依然として契約延長を待ち続けている。
昨年のオフシーズンにシンシナティ・ベンガルズのパスラッシャーであるヘンドリックソンは、契約交渉の難航を理由にトレードを要求した。しかしながら、移籍は実現せず、新しい契約の話も進展しなかった。それでもヘンドリックソンは自分の役割を果たし、リーグ最多となる17.5回のサックを記録。2位の選手を3.5回も上回る成績を残した。
現地29日(水)、ベンガルズの選手人事担当ディレクターを務めるデューク・トビンは、シニアボウルの会場で『Cincinnati Enquirer(シンシナティ・エンクワイアラー)』のケルシー・コンウェイに対し、ヘンドリックソンが新しい契約に値する選手であることを認めたものの、双方が合意する必要があると強調した。
「彼が昇給と契約延長に値するか? もちろんだ」とトビンは述べた。
「われわれもそれを認識しており、応えるつもりだ。ただ、具体的な内容について合意できるかどうかは、また別の話になる」
ヘンドリックソンは2025年に1,600万ドル(約24億6,464万円)の給与を受け取る予定だが、契約最終年となるこのシーズンには保証額が含まれていない。ヘンドリックソンの契約の年間平均額2,100万ドル(約32億3,484万円)は、エッジラッシャーの中でリーグ11位。3,400万ドル(約52億3,736万円)のニック・ボサ、2,825万ドル(約43億5,163万円)のジョシュア・ハインズ・アレン、2,820万ドル(約43億4,392万円)のブライアン・バーンズ、2,800万2,000ドル(約43億1,342万円)のT.J.ワット、2,500万ドル(約38億5,100万円)のマイルズ・ギャレットらの後塵を拝している。今季のサラリー1,600万ドルは、エッジラッシャーの中で17位だ。
ベンガルズは30歳を超えた選手への契約延長に消極的な傾向があり、ベテランを放出し、若くてコストのかからない選手と入れ替える方針を取ることが多い。これに対し、トビンの発言からは、ヘンドリックソンに関しては例外を設ける可能性も示唆されている。ただし、際限なく資金を投入するわけにはいかない。
ベンガルズは2025年のサラリーキャップに約4,600万ドル(約70億8,584万円)の余裕があるものの、ワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスの新契約がWRとしてリーグ最高額になる可能性が高く、WRティー・ヒギンズの残留問題も抱えている。すでにクオーターバック(QB)ジョー・バロウは年間5,500万ドル(約84億7,770万円)の契約を結んでおり、トビンが安易に資金を投じるわけにはいかない。
「すべてのポジションで高額サラリーの選手を抱えるわけにはいかないだろう?」とトビンは話している。
「可能な範囲で対応し、最善の判断を下すつもりだ。トレイとの再契約を目指すが、誰にでも延長契約を提示するわけではなく、双方が合意に至るかどうかが問題だ」
トビンのコメントの含みからすると、サラリーキャップに余裕のある他チームのジェネラルマネジャー(GM)が、リーグ最多サックを記録したヘンドリックソンの獲得を狙い、ベンガルズに打診する展開も考えられるだろう。
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