チーフスのスターTEケルシー、2025年シーズンの復帰は未定
2025年02月09日(日) 12:35![](https://nfljapan.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2025/02/04130359/AP25035119555479.jpg)
カンザスシティ・チーフスのタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーはこの1週間で、過去2回のスーパーボウルと同様に、引退時期に関する質問に何度も答えている。
スター選手のケルシーは自身の状況や、まだまだフットボールを続けられると確信していることについて生き生きとした様子で語っているが、情報筋によると、ケルシーは2025年にプレーするかどうかをまだ決めかねているという。
つまり、現地9日(日)に実施される第59回スーパーボウルが、12年間にわたるプロ選手としてのキャリアでケルシーが出場する最後の試合になる可能性があるということだ。
NFL史上最高のタイトエンドとの呼び声も高いケルシーは、スーパーボウル終了後に時間をかけて今後のことを考え、フリーエージェント(FA)期間が正式に始まる3月12日(水)までに決断を下すと見られている。
ケルシーの考えに詳しい人物によると、その決断は日曜日に臨むフィラデルフィア・イーグルス戦の結果次第となる可能性があるという。
2月3日に行われた第59回スーパーボウルのオープニングナイトで、3年後にどこにいるのかと質問されたケルシーは「できればフットボールを続けていたい。俺はフットボールも、毎日仕事に行くのも大好きだ。まだまだ良いフットボールができると感じている」と答えている。
その直後、35歳のケルシーは「どうなるか見てみよう。自分が人生の別の機会に備えてきたことは分かっている。それが常に目標だった。フットボールは長く続けられるわけじゃないと分かっているからね」とつけ加えた。
ケルシーはある質問に対する回答を「ほとんどの場合、俺はカンザスシティ・チーフスの一員としてフットボールをプレーするつもりだ」という発言で締めくくっている。
ケルシーが現役を続行する可能性は残されていると考えていい。
ほとんどの選手にとって、ケルシーが2024年に経験したシーズンはキャリアの中で達成すべき目標となるだろう。とはいえ、プロボウルに10回選出された経歴を持つ選手にとっては、やや物足りない結果となった。ケルシーは2013年のルーキーシーズンを除き、レシーブヤード(823ヤード)とタッチダウンレシーブ数(3回)で過去最低の数字を残している。もちろん、ディビジョナルラウンドのヒューストン・テキサンズ戦では117ヤード、タッチダウン1回を記録し、重要な場面では依然として本来の実力を発揮できることを証明した。
引退したとしても、ケルシーはまだまだ試合で活躍できるだろう。とはいえ、2025年に基本給450万ドル(約6億8,120万円)を稼ぎ、3月14日(金)に1,150万ドル(約17億4,085万円)のロースターボーナスを受け取る予定のケルシーは、ほとんどの選手とは異なり、引退後の方が現役時代よりもフィールド外での収入が多くなるのがほぼ確実だ。
兄のジェイソンと共にホストを務めるポッドキャスト番組『New Heights(ニュー・ハイツ)』は大きな人気を博し、多くの収益を上げている。2024年に『FX』のホラーシリーズ『Grotesquerie(グロテスクリー)』に出演したケルシーは、2023年に『Saturday Night Live(サタデー・ナイト・ライブ/SNL)』のホストを務め、『Prime Video(プライム・ビデオ)』のゲームショーである『Are You Smarter Than a Celebrity?(あなたはセレブよりも賢いの?)』の司会も担当した。
つまり、ケルシーには無限の機会が広がっている。
しかし、まずは日曜日にニューオーリンズのシーザーズ・スーパードームで開催される第59回スーパーボウルが重要だ。
勝利すれば、チーフスはNFL史上初のスーパーボウル3連覇を成し遂げることとなり、ケルシーはほとんどの人が経験してこなかった方法で引退することができる。試合に敗れた場合、それはケルシーが2025年シーズンに復帰するための原動力になるかもしれないが、逆に引退の時期が訪れたことを実感するきっかけにもなり得るだろう。
ケルシーの将来は、数日から数週間のうちに現在よりも明確になるはずだ。
【RA】