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QBパーディーとの契約延長に向け、49ersのヨークオーナーが改めて強い意志

2025年02月12日(水) 12:06


サンフランシスコ・49ersのブロック・パーディー【Brooke Sutton via AP】

話題がポストシーズンからオフシーズンへと移る中、サンフランシスコ・49ersはこの春の最優先課題として、クオーターバック(QB)ブロック・パーディーの実績に見合う契約延長の実現に全力を注いでいる。

現地10日(月)、ベイエリアで開催される第60回スーパーボウルに向けた準備開始の式典で、オーナーのジェッド・ヨークは『Associated Press(AP通信)』に対し、「ブロックには長くここにいてもらいたいし、それを実現するためにできることはすべてやるつもりだ」と述べた。

49ersは2022年のNFLドラフト最終指名でパーディーを獲得し、それがチームの未来を大きく変えることになった。パーディーは翌シーズンの途中に先発の座をつかむと、そのままチームをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームへと導く快進撃を見せている。

すでに3シーズンを戦い、2度のプレーオフ進出とスーパーボウル出場を果たしたパーディーは、このオフシーズンに延長契約を結ぶ資格を得た。昇給が確実な中、49ersはチームに大きく貢献した25歳のフランチャイズQBに見合う報酬を用意する方針を貫いている。

「ブロックは本当に素晴らしい人間だ」とヨークは述べている。

「彼とは長期的なパートナーシップを築いていきたい」

ヨークは先週にパーディーの代理人と話したことを明かし、契約交渉が進行中であることを認めている。両者ともオフシーズン中に契約をまとめる意向を繰り返し表明しており、パーディー自身も先月、49ersのオフシーズンプログラムが始まる前に、“できるだけ早く”契約をまとめたいと語っている。

この契約交渉が順調に進めば、2022年のワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルや昨年のWRブランドン・アイユークのように、契約問題がオフシーズンの焦点となる事態を避けられる。

ただし、双方が前向きな姿勢を示しているとはいえ、パーディーの契約額がどの水準に落ち着くかは大きな注目点となる。最初の2シーズンでプレーオフでの勝利を重ねながらも、7巡目に指名されたルーキーの標準的な報酬額となる年俸100万ドル(約1億5,338万円)以下という破格のコストでプレーしたパーディーは、49ersに多大な投資対効果をもたらした。

しかし、3年目となった昨シーズンは、チーム全体の故障者続出も影響し、成績がやや低下。パス成功率65.9%、パサーレーティング96.1、タッチダウン対インターセプト比は20対12と、いずれもキャリア最低の数字に終わり、チームも6勝11敗と苦しいシーズンを送った。

近年のトップQBの契約額は、平均年俸で5,000万ドル(76億6,900万円)超が相場となっており、現在9人の選手がその水準に達している。その基準値としてダラス・カウボーイズのダック・プレスコットが年俸6,000万ドル(約92億280万円)を稼ぐ中、パーディーの初期の成功と直近の成績がどう評価されるかが、新契約の金額を左右するポイントになりそうだ。

契約交渉が早期に決着すれば、チームは2024年シーズンの悔しさを晴らし、再びプレーオフ、そしてスーパーボウルへの挑戦に集中することができる。ヨークは、チームとコーチ陣がかつての強さを取り戻すことに絶対的な信頼を寄せている。

「そこに到達するまでにやるべきことは山ほどある」とヨークは語った。

「シーズンが終わった瞬間から、このチームを立て直し、正しい方向へ導くための準備を始めた。私が最も尊敬し、信頼を寄せる存在は(ジェネラルマネジャー/GMの)ジョン・リンチと(ヘッドコーチ/HCの)カイル・シャナハンだ。彼らがチームを再び軌道に乗せてくれると確信している」

【R】