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現役続行は“まだ検討中”のブラウンズGバイトニオ、DEギャレットの残留を希望

2025年02月25日(火) 11:46


クリーブランド・ブラウンズのジョエル・バイトニオ【Kevin Sabitus via AP】

クリーブランド・ブラウンズのガード(G)ジョエル・バイトニオは充実したフットボール人生を歩んできた。現在、それは終わりに近づいているかもしれない。

バイトニオは2025年シーズンに現役を続行するかどうかをまだ決めかねており、現地22日(土)には報道陣に対し、3月が近づく中で“まだ検討中”だと語った。

『BrownsZone(ブラウンズゾーン)』のスコット・ペトラックによると、バイトニオは「あっちに行ったりこっちに行ったりするジェットコースターのような感じ。簡単じゃない」と話したという。

ケガが原因で2016年シーズンを早々に終えた後、毎シーズン15試合以上に出場してきたバイトニオだが、完全にケガを避けてきたわけではなく、数々の不調を抱えながらプレーしてきた。土曜日には、身体に負担がかかっていることを認めつつ、「膝や肘、肩がオフシーズンに100%回復するかどうかは分からない。でも、シーズンが終わると少しは楽になる」と語っている。

バイトニオの発言は、2023年シーズン終了後に引退したフィラデルフィア・イーグルスの元センター(C)ジェイソン・ケルシーが自身の身体について引退前に語っていた内容と似ている。当時、ケルシーはパフォーマンスを維持するために抗炎症薬に頼っていると明かしていた。最もフィジカルなポジションでプレーしているオフェンシブラインマンが大きなダメージを受けることは珍しくない。バイトニオも自身の体調が決断に影響を与えるはずだと話している。

また、2025年シーズンに向けてのチームの状況もその決断に影響を与えるだろう。ブラウンズは期待外れに終わった2024年シーズンを経てファンや一部の選手、特にディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットからの信頼を失った。トレードを要請しているギャレットは、スーパーボウルを狙える強豪チームでプレーしたいという希望を公言している。

バイトニオは土曜日に「何よりもまず、自分の決断の90%は体調とか家族といった個人的な部分に基づいていると言える」とコメント。

「でも、ジョー・トーマスは最終シーズン(2017年シーズン)に負傷して、その年の俺たちは0勝16敗だった。それに、シーズンが始まってから、ああこれは完全な再建だなんて思いたくはないだろ。だから、それを考慮に入れないとは言えない」

「どのくらいかは分からないけど、間違いなく、自分たちに競争力があるのかを見極めたいという気持ちはある。その部分については(ジェネラルマネジャー/GM)アンドリュー・ベリーや(ヘッドコーチ/HCケビン)ステファンスキーコーチ、ハスラム家が戦略を考え出し、そこから前進していくと信じている」

バイトニオはギャレットに関する問題についても言及し、スーパースターのエッジラッシャーとブラウンズが合意点を見つけることを願っていると強調。その一方で、ギャレットの将来が自身の決断に影響を与えることはないと語ったバイトニオは、次のように話している。

「彼のリクエストが自分の決断に影響を与えるとは思わない。彼がもどかしい思いをしているのは理解している。去年は俺たち全員がフラストレーションを抱えていた。残念な結果だったしね。だから、マイルズの気持ちも理解できる」

「もちろん、マイルズにはクリーブランド・ブラウンズにいてもらいたい。彼はリーグ屈指のパスラッシャーだ。あんなふうに世代を代表するような選手を手放したくはないだろう。だから、彼らがうまくやってくれることを願っている。俺たちはマイルズに長くクリーブランド・ブラウンズの一員でいてもらいたいと願っている」

引退するとしても、バイトニオはすでにブラウンズのリング・オブ・オナーに名を刻むにふさわしいキャリアを積んできたと言えよう。プロボウルに7回、オールプロのファーストチームに2回選出されてきたバイトニオは、ブラウンズでのキャリアで通算161試合に出場し、そのすべてで先発を務めてきた。自身をドラフト2巡目で指名したブラウンズの選択が正しかったことをすぐに証明したネバダ大学出身のバイトニオは、キャリアを通じて常に安定した活躍を見せた選手として、永遠に記憶されるだろう。

バイトニオは同じドラフトで指名され、すでにキャリアを終えているスター選手たちの仲間入りを果たす可能性がある。ロサンゼルス・ラムズで活躍していたディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドは2023年シーズン後に引退し、ダラス・カウボーイズで活躍してきたGザック・マーティンは最近、チームに引退の意向を伝えた。

「エリートで、殿堂入りが確実な選手たちが引退するのを見てきただろう。それは間違いなくあり得る話だ」とバイトニオは話している。

近いうちに決断を下すつもりだと明かしたバイトニオは、ベリーGMをはじめとするブラウンズのフロントオフィスが練り上げた計画に自信を持っていると語り、2023年シーズンに11勝を挙げてプレーオフ進出を果たしたチームと“それほど変わらない”と指摘した。

バイトニオが2025年の計画に含まれるかどうかに注目だ。

【RA】