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今オフは「慎重かつ積極的な」姿勢で臨むとカウボーイズCOOジョーンズ

2025年02月25日(火) 13:10


ダラス・カウボーイズのCOOスティーブン・ジョーンズ【James D Smith via AP】

ダラス・カウボーイズは2024年のオフシーズンに“オールイン”のモットーを掲げたものの、結果は期待を大きく下回った。そこでフランチャイズは、新たなアプローチとともに新たなスローガンを打ち出した。

カウボーイズの共同オーナー兼最高執行責任者(COO)であるスティーブン・ジョーンズは、チームが2025年のオフシーズンに「慎重かつ積極的な」姿勢で臨むと明言し、7勝10敗で終えた昨季からの巻き返しを図る構えだ。

現地24日(月)、インディアナポリスで開催される2025年のNFLスカウティングコンバインに先立って行われた記者会見で、ジョーンズは「われわれは慎重かつ積極的に動いていく」と語った。

「これまでもドラフト前に、チームの必須事項や補強ポイントをできる限り埋め、ドラフトではベストプレーヤーを指名できる状況を作ることを目標にしてきた。昨年はそれを完全には達成できなかったが、それでも基本方針は変わらない。毎年、補強すべきポイントは異なるし、フリーエージェント(FA)市場とドラフトでの選手層を見極めながら、どこをどう補強するかを決める必要がある」

この発言のおよそ1年前、カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズはすべてを賭けると宣言していた。だが、結果的に2024年のオフシーズンでは目立った補強は実現しなかった。

ジョーンズの月曜日の発言は、ラインバッカー(LB)マイカ・パーソンズがオフシーズンにはより積極的な補強策を求めたことに対する回答でもあった。

「他のチームが補強を進めるのをただ見ているだけで、自分たちが現状維持にとどまるわけにはいかない」とパーソンズは語った。

「このチームにも、積極的な動きが必要だ」

カウボーイズのオフシーズン最大の焦点のひとつが、パーソンズとの延長契約だ。プロボウルに4度選出されたカウボーイズのスター選手は、次の契約で巨額の報酬を手にすると見られている。パーソンズ自身は、昨年のクオーターバック(QB)ダック・プレスコットやワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムのように、交渉が長引くことを避けたい考えだ。ラムの契約延長はトレーニングキャンプ後まで決まらず、プレスコットの新契約は開幕当日に成立するという、いずれもぎりぎりのタイミングだった。

ジョーンズは、パーソンズの交渉が迅速にまとまるかどうかについては明言を避けたが、進行を遅らせるような特別な要因はないとの見解を示している。

「契約交渉はそれぞれ異なる」とジョーンズは述べた。

「シーディーの場合は、他のレシーバーの契約交渉が進んでいなかったことも影響した。今でも契約がまとまっていない選手がいるのは皆さんも知っているだろう。ダックの契約交渉においては、彼自身が前向きで、われわれの活動に支障をきたすことはなかった。彼は毎日練習に励み、ハードワークを続けていた。知っての通り、彼は契約のことに気を取られるタイプではない。シーディーのケースはまた別だったが、マイカの交渉については特に問題があるとは考えていない。どうなるかはまだ分からないが、可能な範囲で交渉を進めていくつもりだ」

パーソンズとの契約が最優先とはいえ、カウボーイズが抱える課題はそれだけではない。

2021年のドラフト3巡目で指名されたディフェンシブタックル(DT)オーサ・オデギズーワは、チームの核となる先発選手へと成長したが、契約延長が成立せず、FA市場に流出する可能性が高まっている。

ジョーンズは、チームが交渉を続けていることを認めた。

「彼の代理人と現在交渉を進めており、建設的な話し合いができている。今週中にどのような結論になるか見守りたい」とジョーンズは説明している。

詳細には触れなかったものの、オデギズーワとの契約交渉がオフシーズンの優先事項であることを強調している。

「今はオーサとの契約締結に集中している」とジョーンズは述べている。

また、カウボーイズはガード(G)ザック・マーティンが現役引退を表明しており、将来の殿堂入り候補を失うことになる。

ジョーンズは、マーティンの実力とリーダーシップをすぐに埋めるのは不可能だと認めている。

「殿堂入りするような選手はそう簡単に見つかるものではない。彼は特別な存在だ」とジョーンズはコメント。

「正直、そこまで驚きはなかった。選手たちとは常に連絡を取っているし、“まさか”という話ではなかった。ある程度予測していたことではあるが、それでもザックのキャリアは実に素晴らしく、彼の穴を完全に埋めることはできない」

さらに、マーティンと同じ2014年にドラフト指名されているDEデマーカス・ローレンスの去就も不透明な状況にある。

ローレンスはこれまで4度のプロボウル選出を果たしたが、2024年シーズンは足の負傷によりわずか4試合の出場にとどまり、ジョーンズは引退の可能性も示唆した。

「今週中にさらなる話し合いを行う予定だ。デマーカスの今後については、こちらから先走った発言や断定はせず、彼自身が話すべきことだと考えている。ザックが引退を決めたときと同じように、デマーカス・ローレンスの決断も尊重するつもりだ。現時点では、彼がプレーを続けるという以外の情報は何も聞いていない」とジョーンズは述べた。

失意に満ちたシーズンを終えたばかりのカウボーイズは、再建のカギをにぎる重要なオフシーズンに突入している。とりわけ、2024年のオフシーズンが振るわなかったことを考えれば、今回の動きが一層重要になる。

ジョーンズは、チームの新たな方針が昨年とは違う結果をもたらすと自信を示した。

「考えうるすべての選択肢を検討するつもりだ。われわれは慎重かつ積極的に動いていく。このフットボールチームを強化する。いや、必ず強化する。来シーズンの成功を確信している」とジョーンズは語った。

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