今オフにパスラッシャーの大型補強は「たぶんない」と話すライオンズGMホームズ
2025年02月27日(木) 11:48
デトロイト・ライオンズのジェネラルマネジャー(GM)ブラッド・ホームズは、このオフシーズンで大型補強に動く気配はなさそうだ。
トレードやフリーエージェンシー(FA)市場に出るスター級のパスラッシャーと関連づけられることのあるライオンズだが、現地25日(火)に2025年NFLスカウティングコンバインの会場で、スター級のパスラッシャーをもう1人追加する可能性はあるか、と直球の質問を受けたホームズGMは、「たぶんない」と答えた。
ライオンズはシーズン途中にディフェンシブエンド(DE)エイダン・ハッチンソンを骨折により失い、代わりとなるダイナミックなエッジラッシャーの確保がいかに難しいかを痛感している。
「簡単なことではない。そんな選手は多くない」とホームズGMは語った。
「スター級のパスラッシャーを負傷で失ったからといって、他のチームが“うちにはスター級のパスラッシャーがいるから、よかったらどうぞ”なんて言うわけがない」
「その選手はそのチームにとってもスター級のパスラッシャーであり、彼らも勝利を目指している。だからこそ、これはトレード期限の話だけでなく、フリーエージェンシーやシーズン中の動きにも関わってくる。そういう選手はそう簡単には見つからないから、プレミアムポジションと呼ばれているんだ。獲得するのも難しく、財政的に維持するのも容易ではない。われわれのチームにも契約延長が控えている選手がいて、すでにその計画には取りかかっている。だから、もう1人加えるとなると、財政的に本当に可能なのかという話になる。今の戦力にさらに加えようとすれば、その分難しくなる」
ルーキー契約の4年目を迎えるハッチンソンは、契約延長の対象となる。ライオンズでの任期中、ホームズGMは主要選手の契約交渉を早めに進める傾向があるため、ハッチンソンが負傷明けであっても、このオフシーズン中に契約がまとまる可能性は十分にある。ライオンズがエッジラッシャー市場の基準を塗り替えるような契約を結ぶつもりであれば、できるだけ早く動くのが得策だろう。
昨シーズン、ライオンズ守備陣には負傷者が相次ぎ、特にハッチンソンやディフェンシブタックル(DT)エイム・マクニールがシーズン終了となるケガを負ったことで、大きく弱体化した。ホームズGMは、来シーズンに復帰予定の選手たちを戦力として見込んでいると述べている。しかし、もし主力が重傷から1年で完全復活できなかった場合はどうなるのか。このオフシーズンに大幅な補強をしなければ、ライオンズはスーパーボウルを狙える貴重なタイミングを逃すリスクを冒すことになるのではないか。
ホームズGMは、その可能性についてあまり心配していないようだ。ライオンズは引き続き、自前で育てた選手を中心にチームを作っていく方針を貫く考えだ。ドラフトで指名した多くの若手選手を今後もチームに残したいとホームズGMは強調した。
ホームズGMはここ数年の高順位指名選手について触れつつ「たとえば、セーフティ(S)カービー・ジョセフは3巡目指名だった。言いたいことは伝わるかな?」とコメント。
「そうした選手が増えていくと、難しい決断を下さなければならなくなる。準備や計画の面では、すでに多くの作業を進めている」
ホームズGMが巧みに駆け引きをしているのでなければ、今年のオフシーズンにプレミアムなベテランのパスラッシャーを獲得する計画はなさそうだ。それよりも、ライオンズはキャップスペースを活用し、将来にわたってチームの土台を維持することを優先する方針だと言えよう。
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