「タフで粘り強く、泥臭いプレーができる選手」の獲得でライン強化を図ったベアーズ新HCジョンソン
2025年03月14日(金) 13:24
シカゴ・ベアーズはオフシーズンの方針を明確に打ち出し、それを着実に実行している。
新ヘッドコーチ(HC)ベン・ジョンソンの下、チームはラインのフィジカル強化を課題として掲げていた。その対策として、ベアーズはオフシーズン序盤から積極的に動き、ガード(G)のジョー・トゥニーとジョナ・ジャクソンをトレードで獲得。さらに今週、センター(C)ドリュー・ダルマンとも契約に合意した。ディフェンスでは、ディフェンシブタックル(DT)グレイディー・ジャレットとディフェンシブエンド(DE)ダヨ・オディンボを加え、ラインの強化を進めている。
現地12日(水)、ベアーズはトレードで加入したトゥニーとジャクソンの記者会見を開催。その席でジョンソンHCは、ベテランのオフェンシブラインマンを獲得した理由を強調した。
チームの公式サイトによると、ジョンソンHCは「求めていたのは、タフで粘り強く、泥臭いプレーができる選手たちだった。そして、今回獲得した2人には、その資質が十分に備わっていると感じている」コメントしたという。
「特にインテリアの選手に求めるのは“スマートさ”だ。スキームに柔軟性を持たせ、多様性を加えたいと考えている。今いる選手たちは、毎週異なる戦術やコンセプトを取り入れるうえで、しっかり対応できると確信している」
「それ以外のことに関しては、映像を見る限り、彼らのプレーがすべてを物語っている。人格や誠実さもトップクラスだ。ジョナについては、私自身がよく知っているし、ジョーについても(ジェネラルマネジャー/GM)ライアン・ポールズが直接評価している。2人を迎え入れることにワクワクしている。すでに整えたコーチングスタッフと組み合わせることで、今年のチームのプレースタイルには自信がある」
昨シーズンのベアーズのラインはスイスチーズよりも穴だらけだった。フリーエージェント市場では選手の価格が高騰し、有力な選手の数も限られていたため、ポールズGMがトレードに活路を見いだしたのは賢明な判断と言える。もちろん、トゥニーの年齢やジャクソンの負傷歴を考慮すればリスクは伴うが、状況を考えればベアーズにとって大きな補強となった。
昨年のオフシーズンは、新人クオーターバック(QB)の獲得とオフェンスの武器を増やすことがテーマだった。今年は、ラインのフィジカル強化をジョンソンHCは重視している。この補強は、2年目を迎えるQBケイレブ・ウィリアムズを支えるだけでなく、昨シーズンに苦戦したラン攻撃の活性化にもつながるだろう。さらに、ドラフト戦略の選択肢を広げることにもなり、ジョンソンHCがデトロイト・ライオンズ時代の経験を活かし、早い段階でランニングバックを指名する可能性も十分にある。
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